みなさん、バトルシップは何回見ましたか。わたしはまだ2回です(←アホ)。
映画の内容はご存じのとおり。宇宙人が攻めてきた! 駆逐艦でやっつけよう! という話。
軍隊が戦うっていうのがいいですよねストレートで。超能力とかスーパーヒーローとか超科学とかじゃなく、そのまんま人間がいま持ってる力で戦うというところが。
少し語弊あるいいかただけど、SFってのは大部分がファーストコンタクトの話だ。宇宙人じゃなくてもいいんだけど、要するに人間がいままで見たことないなにかと出会う話。
なんでそういう話を書くかというと、そりゃおもしろいからなんだけど、まあそれ以外の理屈をつけるなら、人間以外の存在をとおして人間を描くためだ。と思う。SFってのは人間を描く手法なのだ。
で、そうであるなら、ファーストコンタクトの主体である人間側は人間でなくてはならない。超人じゃなくて。スーパーヒーローがエイリアンと出会うっていうのはもちろんおもしろいのだけど、それはファーストコンタクトの物語とはならない。
そういう意味で、宇宙人と戦うのがただの軍隊っていうのがいい。
しかも、主人公は超人ではなく、むしろヘタレだ。それが、あくまでも人間の技術で、知恵と勇気で戦う。
ご都合主義とかそういうのはいろいろあるにせよ。
とかそういうのはあって、SF好きとしても好きな映画なんだけど、というかそれよりバカB級アクション映画が好きなんですが、それよりもですね。
この映画、ボードゲーム映画なんである。
ボードゲームやってれば、ハズブロの名前はどこかで聞いたことがあるはず。アメリカでは大手のおもちゃメーカーなんだけど、この会社の商品で、映画と同タイトルの『バトルシップ』というゲームがある。
なんてことはない、昔ながらの海戦ゲームだ。お互いにマス目に戦艦を書いて、それが相手に見えないようにして、座標を指定してミサイルを撃つ、アレ。紙と鉛筆がありゃできる。
アレを映画にしようとしたバカは誰なのかと。
よくある営業がこじれてできちゃった系の感じはするんだけど、しかし。
そんなうんざりするようなバカが、妙にハマっちゃってるんである。
駆逐艦とエイリアン戦艦が対峙するシーンを、わざわざ真上から見おろしたり。マス目が出てきたり。ボードゲームと思ってみるとニヤニヤする場面が次々と出てくる。
ボードゲーム映画としてですね。すばらしい。
映画自体はかなりひどいバカ映画なので、そこが好きになれないとダメだと思うけど。逆にそういうのが好きな人にはたまらない。バカB級アクション映画としての完成度(?)は非常に高い。
その上でね。B級映画サイコーとか、バカ映画すばらしいとか、そんな話はみんなするだろうから、そこはここで書かなくてもよくて。
意外と本当にボードゲーム映画を作っちゃってて、それを映像で表現しちゃってる。ボードゲーマーとしてはですね。ボードゲーム映画としてすばらしいよね! と。
ともかく自分にとってはたまらない映画だったのです。