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WBC 韓国にまた負け
 日記

 どうして韓国に弱いかなー。一応他力突破は残ってるが、まあこの場合は、冷静にいって無理。
 この大会、このレベルになるともう先発は誰も打たれない。これはもうどこの国もだいたいそうみたいだ。なにしろ80球全力で投げれるんだし。
 勝負は中継ぎ? ということになるけど、でもそういうことじゃない気もする。
 そもそもやる気の差なんじゃないか。選手一人一人はどう思ってるか知らないけど、やっぱり、自国のリーグを優先せざるを得ない(金もそっちのほうが大きい)日本やアメリカは厳しいということか。

 精神論だと思われては困るので補足するが、やる気と書いたのはインセンティブのこと。選手やファンがこの大会の勝利にどれだけの価値を見出すことができるかによって、やっぱり、プレイには差が出るはずだ。
 基本的に国際試合を重要視して国が援助を出す韓国には、常に強いインセンティブがある。
 また、基本的に貧しいブラジルなどの国には(野球はやらないが)、いわゆる「ハングリー精神」がある。スポーツで大成することは、選手にとって、リアルな将来設計なのだ。ああいう国では、まじめに働いて地道に喰っていくことと、スポーツに賭けるリスクを冷静に天秤にかけて、なおスポーツを選べてしまう。これは日本ではありえない。
 経済の問題と同じ。というか経済の問題そのものなのである。

 選手たちの努力や技術はもちろん、独立して評価するべきだが、それとは別に、国際試合の勝敗は政策が決めるという面が、確実にある。
 オリンピックでもそうだが「観客に満足してもらえるように」とか「楽しみたい」とか「日の丸を背負って」とか、そんなことを本気でいっている選手はわずかしかいない。これを本気でいえる奴というのは本当のスーパースターだと思うのだが、もちろん、そんなのはめったに現れない。よくわかってる頭のいい選手はこんなこといわないし。だいたいはいわない奴のほうが勝つし。
 だから、スポーツ選手のこういう言葉はどこかむなしい。たぶん、これから参加する大会にインセンティブを見出せていないから、こんな定型文を吐いてしまうのだと思う。
 政策が、そのインセンティブを生むことはもちろんできるのである。韓国は勝つと兵役が免除されるらしいし。
 ただし、日本にそれをやれといっているのではない。
 国として、そんな段階は過ぎていると思う。あとは自国の自由経済の力と、それを基盤として磨かれる選手の技術の力の問題だ。自由経済がスポーツにまで投資できる余裕を持っているかどうかだと思う。
 と思うと、スポーツにとって「豊かだけど不景気」という現状は最悪といっていいんじゃないか。もっと貧しければ本気でスポーツを志すことができるし、豊かならスポンサー企業が増える。でも今の日本はどっちもやれない。
 オリンピックでメダル獲れなかったのもたぶんそのせいだなー。という気がする。

 さてこのWBC。根本的に、選手たちはこの大会を重要視できない。よりインセンティブの高いリーグがあとに控えているわけで。

WBC 韓国にまた負けを