n人零和有限確定完全情報ゲームを考えるために、単純なゲームを考えてみようと思った。
名づけて「Say10」
ノット30とかいわれるゲームがあるけど(ちなみにこれは先手必勝)、あれの逆。一人勝ちゲームにするために、10といったら勝ちにしてみる。
これを、とりあえず3人でやることにしてみる。もちろん、プレイヤーは全員、オラクル(最善手を打ちつづける人)という前提。
簡単に考えられることとして、
である。今回は3人でプレイしているので、
もすぐにわかる。
このとき、下家には「7」「8」という二つの選択肢があるが、敗北決定なのでどちらを選ぶかはわからない。「7」を選べばあなたの勝ち、「8」を選べばあなたの上家の勝ちである。
さらに進めると、
さて、場の数字が「4」であなたの手番が回ってきた。あなたは「5」を選ぶべきか「6」を選ぶべきか。
これはどちらでもいい。どちらも最善手である。ただしあなたが勝てるかどうかは、あなたがここで決める敗北決定者の選択次第。
ここから勝つには「敗北決定者にされず(下家が「6」)」「勝者決定権者があなたを勝たせる(二つ下家が「8」)」という二つの条件を満たさなければならない。
単純にここから勝率を考えれば25%。つまり、「4」より「5」のほうが強い。
ここからいえるのは「敗者決定権は強い」ということなんだが、それはまた別の機会に考えることにして。
まとめよう。他人の選択による勝率を評価点とすると、
1
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2
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3
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4
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5
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6
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7
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8
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9
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10
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50
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25
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0
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25
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50
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50
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0
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0
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0
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100
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である。
ゲームの展開は、
まで決まっていて、ここでふたたび回ってきた1番手が「5」か「6」かでゲームが分岐しはじめることになる。
さてここで注意すべきは、ゲーム開始時には全プレイヤーに可能性があるというところだ。
ただし勝率には差があって、1番手は50%、2・3番手は25%になる。
……と、つらつらと考えたりした。
いやつまり「ゲーム理論とゲームの神さま」で書いた「ゲーム開始時に決定している敗者の、」という部分が間違いだったといいたかっただけなんだけどさ。
[2006.05.15 01:45]てらしま :
あと3人以上になると「評価関数がブーリアン」もウソか。