いままであんまり意識してなかったんですが、ふとウェブでそんな記事を見かけて、少し調べてた。
はいWikipedia。
日本人では男性の4.5%弱が先天赤緑色覚異常、とあるのです。これは無視していい数でもない。
わたしも、拙いながら同人ながらゲームを売っちゃったわけで。知らないといってていいということはないだろうと思った。
というわけで、どうやらそのためのツールがウェブにある。
画像をアップロードすると、それが色盲の方にどう見えているかわかると。便利です。
ダウンロード版もあります。
ボードゲームはとくにだ。
よくあるコマの色といえば、赤、青、黄、緑だけど。Wikipediaで「日本全体では約290万人」と書いてある赤緑色覚異常では、赤と緑の区別がつきづらい。
もちろん、すべての赤と緑がわからないわけではないだろう。これはあくまでツールで見た画像であって、色盲の方々がこのとおりに見ているわけではない。個人差もあるだろう。慣れなどから、想像するよりも区別がついている場合もあるだろうし、もっと区別がつかないこともあるのかもしれない。ツールを使っても、わたしがすべてをわかることはできない。
また、赤緑が多いのだけど、それ以外もいる。
そのあたりを踏まえた上で。↓
うーん。
じっさいのところ、赤と緑に依存したゲームというのはかなりあるのだ。
だけどそのいっぽう、よく見てみると配慮したのかもしれないゲームというのも中にはある。
たとえば、カタン。入っている色は、赤、青、オレンジ(黄)、白だ。4色目が緑ではなく白、というゲームは、捜しているとたまにある。
いや、かもしれないと思っただけだけど。カタンは、日本語版では白が緑に変更されているので特に考えてしまった。
または、例えばサムライカードゲームのような、なぜか色ではなく形でコマを区別しているようなゲーム。ああいうのも、もしかしたらそういう意図があるのかもしれない。
ゲームをデザインする上で、どうしても色が必要な場合というのはやっぱりある。その場合でも、たとえばカードの背景の模様を色ごとに変えるとか、特徴的なマークをつけて色のみに依存しないようにするとか。そういうゲームもけっこうある。
すべてが意図したものではないと思うけど、配慮したものもあったんだろう。意識して見るとはじめてわかってくる。
ということを、必ずやれというつもりはないけど。たとえばわたしが今後作るゲームで、すべてこの問題を回避することができるかどうかもわからないけど。
ボードゲームにとって色は大事だ。だからこそ注意したいなあと。わたしが思った。
少なくともだ。この一点に限れば、色使いを考えておきさえすれば、同人ゲームだってエルグランデに勝てるのだ。
エロ男爵 -2010/09/01 16:59
ケイラスのピンクキューブと灰色キューブが判別不能の友人がいました。
10年以上の付き合いですが、ケイラスで初めて色盲って知りました。。
T-ruth -2010/09/01 19:13
ちなみにわたくし、若干赤が弱いのです。自動車教習所でも指摘されました。でも弱いから免許は取れた。
てらしま -2010/09/02 19:47
ドイツ製ボドゲの木製コマは特に、色でしか判別できませんからねえ。twitterでこの話題つぶやいてたときも、けっこういて驚きました。
Bragi -2010/09/03 21:11
ここでははじめまして、Bragiです。
意外とこれは大きな問題であるとは思っていました。
まず重要なことは、「赤と緑が問題」であるのは誤解を生みます。
通常赤といったら鮮やかな赤を、緑と言ったら鮮やかな緑をさします。
しかし同じ赤でもいろいろな赤があります。
本質は、こうなんです。
「同一トーンの赤と緑の組み合わせ」に問題があるのです。
両者は明度の値がほぼ同じなのです。
どういうことかと言うと、同じ赤や緑でも、明度差をつければ問題ないのです。逆に言うと明度差が小さい配色は、区別がつきにくいのです。確かに色相も重要なんですけどね。(この辺は感度曲線の問題になるので割愛)
明るい赤ー深い緑
のような配色です。
実はこの問題はかなり深く、俺はその気になればワード20ページくらいなら楽に語れます。
ちなみにこの手の問題のときに麻雀の緑一色を引き合いにされやすいですが、非常に不適切な例です。緑一色の定義をまったくわかっていません。麻雀は色に依存することが少ないからです。UNOの方が好例です。
対策としては明度差をつける、あるいは色以外の情報を付加するなどがありますが、いずれもやりきれないことの方が多いですね。木製コマが良い例です。木の特徴である、プラスチックに比べて造型がしにくい点が、裏目に出ています。
Bragi -2010/09/03 21:23
思いっきり語りたいことがたくさんありますが、キーワードを提示します。
ドルトニズム、石井式検査、CIE表色系、錐体細胞
赤緑がよく見えないのは、1型色覚あるいは2型色覚です。両者の違いは専門的になるのでパスします。あと色盲は誤解を生む言葉です。なぜならすべての色が見えないとか解釈される恐れがあります。実際は、特定の色の組み合わせが区別つきにくいというケースがほとんどです。
>また、赤緑が多いのだけど、それ以外もいる。
確かにいますが、割合はものすごく低いです。(数万分の一クラス)
てらしま -2010/09/03 22:36
「同一トーンの赤と緑の組み合わせ」に問題があるのです。
そうですね。そのあたりについては上のツールとかが便利そう。
ゲームとしては、他の人と見えかたが違うことで不平等(得する場合も含め)にならないといいきれないので、色で意識するならやっぱり緑を使わないのがいいかなあというような気がしています。
かたちを変えるのが一番よさそうですね。
緑一色の例は知りませんでした。麻雀はむしろ色に依存しない、いいゲームですね(笑)
あと色盲は誤解を生む言葉です。
個人的には問題あると思っていません。ありがちな話ですが、別の言葉に置き換えただけだし。ただ、より一般的な言葉があるなら合わせたほうが正確に伝わりやすいとかはあるかもしれません。いちおう考えてみます。