遊星ゲームズ
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ハイパーロボット
 ボードゲーム

2003.10.7 てらしま
ハイパーロボット
HANS IM GL&#220CK
Alex Randolph
2-∞人(どーでもいい)
30分

 自慢じゃないが、私がまだ一度も負けたことのないゲーム。だが残念ながら、これはほんとに自慢にならない。
 ルールはめちゃめちゃ簡単。ボードの上に4体のロボットが配置されている。このロボットは、一度動き始めたら壁か他のロボットにぶつかるまで直進する。
 ターンが始まるとタイルをめくり、それで、マップ上に示された目的地と、そこに誘導すべきロボットが決まる。4体のロボットをどの順番で、どう動かしてもかまわないから、何度移動すれば目的地に入れるかを考え、言う。誰が言わなければならないということもない。プレイヤーのターンというのもないので、思いついたらすぐその数字を言う。
 すると砂時計(1分)が返る。一分以内に、プレイヤーはいろいろな数字を主張する。
 砂時計が落ちきったら、一番低い数字を主張した人から、実際に実演してみせる。見事ロボットを目的地に誘導できたら、その人に1点。
 プレイヤー人数は2−∞と書いてある。たしかにそうだ。それどころか、途中参加だって平気でできる。
 ボードは4枚の正方形を組み合わせるようになっており、裏表を使える。ロボットの初期配置も適当に決めるので、事実上無限といっていいバリエーションで遊べる。
 ルールがあまりに簡単なのである。
 だから誰でも、憶えたらすぐにマスターしてしまう。そこから先、勝敗を決めるのは個人の資質の問題、ということになってしまうのだ。
 ゲームのプレイヤーにもいろいろなタイプがある。理屈を積み上げて自分の中に定石を作っていく人、その場の直感でプレイを選択する人、大きな声を武器に他人を誘導する人など、さまざまだ。ボードゲームをやる楽しみは、そういう人間の言動を観察することにもあると思う。
 ハイパーロボットに強いプレイヤーは、どんなゲームをやっても緻密な計算はせず、常にその時の盤面から感じた自分の印象を元にプレイするタイプだと思う。長期の戦略や定石についてはあまり考えていないから、そういうものが必要なゲームには弱いだろう。
 人間の性質の問題なのであって、このゲームに勝っても、その人がハイパーロボットに向いていたということを表しているにすぎない。要するに、どうしたら勝てるかを必死に考えるのではなく、息抜きにわいわい楽しむべきゲームだ。
 ちょっと時間が余ったからロボットでもやるか、とか、人数が合わないしロボットやってるかとか、たいていはそういう扱いになる。そういうゲームには他に6ニムトがあるが、ある意味では貴重な存在だ。
 途中参加もできるので、ゲームをやる集まりで人待ちをしているときに最適。ロボットをやっている間に人数がそろったら、さあ今度は本気のゲームをやるかと。ただ私の場合、ロボットをやって「ロボット脳」モードになっていると勝てなくなるゲームがある。これは注意が必要かも。
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ハイパーロボットを