ゲームマーケット2015春には今回も出展します。
そういえばゲームマーケットのサイトが新しくなってますね。あちらにもなんか書かないとですが。
今回出すゲームは、以前ベータ版で出展した正体隠匿戦争ゲーム『仮面の王』の完成版です。
いわゆるファンタジー的な世界。プレイヤーは英雄の一人となり、正体を隠しながら戦います。
光、闇、炎の3つの陣営があり、光陣営と闇陣営は互いに争っています。味方とは協力し、敵は倒さなければなりません。
誰が誰なのか、最初はわかりません。もちろん、ゲームが進むと情報が増え次第に正体が明らかになっていきます。
このゲームの一番の特徴は、この正体の判明のしかたです。
各プレイヤーは6枚のカードを裏向きに持ってゲームを始めます。この6枚の構成はキャラクターにより固定で、一覧表がプレイヤー人数分入っています。
一覧表を見ると、例えば「光の王」は次の6枚を持っています。
つまりもし、城、船、商人の3枚をオープンしたプレイヤーがいたら、それは「光の王」かもしれません。でも、一覧表をもう一度よく見てみましょう。あろうことか「闇の王」も同じカードを持っていることに気づきます。このプレイヤーの正体はまだはっきりとはわからないのです。
推理の材料はこれだけではないはずです。誰が誰を攻撃したかなど、これまでの行動からわかることもあるでしょう。
多くの正体隠匿ゲームと同様に、推理と駆け引きがあります。よく見極めましょう。各プレイヤーのすべての行動に手がかりがあるはずです。
ゲームシステム面の話。
6枚のカードを使うと上に書きました。これはただの手札ではなく、ちょっとしたルールにしたがってプレイします。
まず、6枚のカードはすべて裏向きにして、1列に並べます。
手番がきたら、ここから1枚を選びそのカードに行動させます。このとき「行動コスト」を支払う必要があります。行動コストは、左端のカードは無料、2枚めは1コイン、3枚めは3コイン、……と、右にいくほど高くなります。
カードを行動させたら、そのカードを右端に移動します。つまり、一度使ったカードはしばらく使えませんが、無理をすれば使えるのです。
コインは、裏向きのカードを表向きにするためにも使います。
裏面には「?」と書かれています。このカードがなんなのか、他のプレイヤーにはまだわかりません(自分は見ていいです)。
裏向きのカードは2つの能力を持っており、どちらかを使うことができます。ひとつは、単純に2コインを獲得することです。これは序盤の主な収入源になります。
もうひとつが、カードを表向きにすることです。このためにコインを支払わなければなりません。必要なコインは、1枚めは1コイン、2枚めは2コイン、……とだんだん高くなっていきます。
表向きにしたら、表面の効果をすぐに使うことができます。「兵士」なら他のプレイヤーを攻撃、「商人」なら3コインを獲得、など、カードは多彩な能力を持っています。
ここでも計画性が必要です。コインを多く獲得できる「商人」は序盤にほしいかもしれません。あるいは、他のプレイヤーのカードを見ることができる「占い師」はゲームを一気に有利にしてくれるかもしれません。
もちろん、正体がすぐにバレてしまうような使い方は得策ではないかもしれません。
新機軸!かどうかは知りませんが、日本製同人ボードゲームの世界で大流行の正体隠匿ゲームたちとは少し違う、より戦略的なゲームです。
少しだけ、このゲームに込めた思いを語らせてもらうと。
ゲームマーケットで正体隠匿とかブラフとかいうと、とっくに辟易している人も多いと思います。正直な話。コアゲーマーがゲームマーケットから離れていっている状況もあるような気がしてて。
でもこの状況は変わらないわけです。今後も、ブラフとか人狼とかが最大勢力であり続けるでしょう。
それならもう、自分が作ればいいだろうと。コアゲーマーにも遊んでもらえるかもしれない、戦略性がある、人狼ではない正体隠匿ゲームを。ゲームマーケット会場にくるライトユーザとコアゲーマーを繋ぐようなやつ……ってまあ、なかなかそうはいかないけど、少なくとも作りはじめた時のモチベーションはそんなところでした。
なにがいいたいかというと、出自が人狼ではない正体隠匿ゲームだということです。たぶん、いま正体隠匿といわれて想像するゲームとはけっこう違うやつです。この言葉を使うべきでないのではと考えるくらい。人狼が苦手な方、いるでしょ。わたしもそうです。心配する必要はありません。いろんな方に遊んでいただきたいと思っています。
ベータ版を遊んでいただいた方々、ありがとうございました。おかげさまで完成版を作ることができました。
ゲームマーケット会場で『仮面の王』完成版をお買い上げの際「ベータ版持ってるよ」と一言いってください。割引価格でお売りします。
マニュアルとリファレンスシートは↓からダウンロードできます。
ルールブックに紛らわしい箇所がありましたので訂正します。
■カード裏面「?」のアクション
下記の記述を削除。
さらに、自分の領地のカード1枚を選び右端に移動します。空いた場所は左に詰めます。 |