カタカナ2文字とかね。さっぱり検索できないし。
いろんなかたちのタイルがある。これを、自分のボードに全部置ききったら勝ち。たいへんわかりやすい。
手番がきたらサイコロを3個振る。この3個を自由に使って、アクションをやる。タイルに数字が書かれているので、合計でその数字ちょうどになるようにサイコロをつかえば、そのタイルを配置できる。
たとえば、3の目と6の目をつかって、9のタイルを置く。
自分のボードは狭いので、タイルは積み重ねないと置ききれない。でも下に隙間ができるような重ねかたはできないというわけで、パズル的な要素もある。
厚さ3mmの厚いタイルを積み重ねていく過程は、視覚的にも単純に楽しいわけだけど。
5、10、1、11の目は特別で、この数字が書かれたタイルはない。その代わり、場からチットを獲得することができる。5は「ストッパー」1枚、10は2枚。1はボーナスチップ1枚、11で2枚だ。
手番にストッパーを1枚つかうと、相手プレイヤーのボードに積まれたタイルを破壊できる(その場合も、タイルの数字ぶんのサイコロをつかう)。ストッパーを一度に2枚つかえば、破壊した上さらに、同じ数字のタイルを自分のボードに乗せることができる。
ボーナスチットは、使用することでサイコロの目に+1できる。これも強い。
このチットのルールが意外といい。
ゲーム終盤になると手持ちのタイルがなくなっていくので、サイコロの出目に「ハズレ」が増える。チットをとれるこのルールがないと、することがなくなってしまう、というのがひとつ。もうひとつは、これによって自然に、終盤になるほどストッパーが使われ、逆転が発生しやすいというところ。
タイルを置く序盤から、ストッパーで攻撃しあう終盤へ。ゲームの起承転結がすっきりと表現されている。
なにげにスマートなルールだ。
タイルの構成もおもしろい。
タイルはそれぞれ2枚ずつある。一番大きいタイルは3×4の大きさで、数字も大きく12。ボードの半分以上を覆ってしまう大きさだ。これをうまく置けるかどうかが、ポイントのひとつになる。
基本的には、面積どおりの数字が書いてあるのだ。9なら、3×3。8は2×4。
ただひとつ、例外がある。それが、一番小さい1×1のタイルだ。このタイル、書かれている数字が7なのである。
サイコロは6の目までしかないのだから、7を置くためにはサイコロを2個つかわなければならない。もちろん1マスのタイルなんかいつでも置けるのだけど、その代わり、サイコロ2個をつかわなければならない。
この7のタイルの特殊さがしびれる。
序盤は大きいタイルを置いたほうが有利なのはもちろんで、12などを最初に置けたプレイヤーは有利になる。しかし、それが理想的にうまくいってしまうと、最後に残るのは7が2枚だ。ボーナスチットがなければ、あと2ラウンドかかってしまう。
その間に、うまくタイルを置けていないプレイヤーがストッパーでジャマをしてくる。タイルを置けていないということは、チットを持っていることが多いのだ。
そういうストーリーを用意してあるんである。ゲームシステムが用意した、起承転結だ。
5、10、1、11、そして7を特殊な扱いにしたこと。それが、ゲームデザインの仕事だ。
まあ、その面積のタイルが作れないという話もあるだろうけど。
じっさいのとこ、だいたいのプレイ感は「まあまあ」というところだろうなーと思う。テーマのないアブストラクトだし、コンポーネントに派手さもない。地味なゲームだ。
でもよくできてる。じつはわりと感心した。