けっきょくのところ、カタンをやる機会はいまでもけっこうあるんである。なので、戦略についてはやるたびにいろいろ考えてしまったりする。
カタンは超超定番で、戦略や戦術についての解説サイトもわりとある。これはもう、ボードゲームとしては異例といっていい。
最近は気軽に遊べるゲームが増えた。それは個人的にはいいことと思うけど、そのいっぽう、ゲームはすごい速さで消費されていくようになってしまった。ひとつひとつのゲームをじっくり研究する機会がまったくなくなってしまったのである。たとえカタン以上の傑作が現れたとしても(残念ながらわたしは見たことがないが)、カタンのように深く研究されることはもうないだろう。そう思うとちょっとさびしいのです。
でなにを話したいかというと、上に書いたことはあまり関係なくて(ぉ、カタンの戦略に関する誤解のことだ。
いや、誰が誤解してるのかは知らないが、わたしの認識と世間の認識がずれていると感じる瞬間が多いのでそれを書いとこうかと思った。
要は、わりとアクセスのあるカタンの開拓者たち 戦略に書いたことも環境が変われば嘘かもよと。逆にわたしとやるときは通用しない理屈があるわけで、そういうこともあるよと。
下敷きはこちらのサイトの戦術論。ちなみにこちら、いいことがいろいろ書いてあるサイトです。
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できる限り交渉をする
たぶんこれが一番違う(笑)。初期配置がちゃんとやれてれば、交渉で手に入れなければならない資源はそれほどない。あっても数枚だし、それを手に入れれば伸びるのが明白だから出してもらえない(あでも、一応いってはみる)。他人を伸ばすのもヤダ。がわたしの考えかたなんだが、これがまた一般にはだいぶ違う。
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目立ちすぎない
わたしも以前はそう思ってたし、たしかにそうだけど。でも勝つときは目立ってしまう瞬間はあるわけで、ということはむしろ、大事なときに目立っていないことのほうが重要なんじゃないかと最近は思う。そこから逆算すると「序盤に目立って叩かれたよーorz」という展開をあえて作っておくと終盤動きやすいなと。
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「泥木戦略」
一般によく使われる言葉。「開拓地戦略」とか「最長交易路作戦」などともいわれる。しかしわたしはこういう作戦で勝ったことがあまりない。勝てないなら戦略じゃないじゃんと思うんだけど、やる人はたくさんいるからそうでもないのかも。わたしのやりかたが悪いのかも。
余談だけどわたし、プエルトリコでも、出荷する作戦で勝った経験がほとんどない。けっこう戦略が偏るほうです。ていうかたいていは「最速の計画」を捜してる気がする。
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港は最終手段
またこれ。他人と交換できるなら港は使わないほうがいいという人がいる。わたしは「他人との1:1交換は3:1港交換と同程度の価値」と思ってるわけですねー。
そういうメンバーと卓を囲んだときはしかたないから積極的に交換しようとするわけだけど、やはり付け焼刃ではうまくいかない。ときどき交換の頻度が想像を超えてて、そういうときは勝てない。
だからといって、普段から勝ちつづけてる交渉主義の人がいるとはどうしても思えないのだが……。
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序盤はカードを引かない
序盤から引かなきゃ足りないですよ。生産力よりカード優先だったりしますよ。
あと「ボーナスでトップに立ってしまうと叩かれる」というのもあるけど、これも最大騎士力に関しては問題ナシ。単独トップにならないから。なぜなら、騎士は開拓地を犠牲にして引いてるから〜♪
あと、たぶんわたしがもっとも重視してることなのに知人以外の口から聞いたことがない話。
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島の広さ
対角線に置く。3辺離れた場所に置く。基本的に多少目が劣っても狭くするほうを選びます。もちろんこれはわたしがカード信者だからだけど(きれいに狭くなってると、いわゆる「泥木」の人が伸びなくなる)。
理想の初期配置ってのがありましてね……。
,木,羊,泥,
鉄,麦(家p1 2),羊(家p3 4),木,
木,麦(家p4 12),羊,木(家p1 6),泥
羊,鉄(家p2 10),泥(家p2 8),麦,
,砂,鉄,麦,
(資源の色はデタラメ)
うーん美しい。まだ初期配置も終わってないのに海際しか残ってません。数百回プレイしてるけど、現実に見たのは1度だけです。
むろんカタンはマルチゲームだから、プレイヤーによってゲームが変わる。おそらく、わたしの周囲のプレイヤーにある種の偏りがあるんだろう、というのはよく感じる。たぶん誰でもそれなりに偏った環境にいて、それぞれの環境に最適戦略があるのだ。