遊星ゲームズ
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サンファン
 ボードゲーム

2004.6.5 てらしま
サンファン
alea
Andreas Seyfarth
2-4人(まあ何人でも)
30分

 プエルトリコの浮浪者街がSunJuanで、ずっと「サンジュアン」と読んでいたわけだが、考えてみれば、あっち系の読みなら「サンファン」、「サンフアン」というあたりだろう。そしてこの都市は浮浪者街ではなくプエルトリコの首都である。
 プエルトリコをやっていた人には、わかりやすいがわかりにくいゲームだ。
 とりあえず、説明は簡単だ。「プエルトリコの、人と商品とお金が全部手札になったカードゲーム」といえばいい。
 市長フェイズでカードを引き、商人でも採掘でもカードを引く。建設は、建設コスト分のカードを手札から捨てて行う。そういうゲームだ。
 手札はすべて建物カード。船長フェイズはなく、建物の得点のみを競う。
 で、プエルトリコを下敷きにしているがゲームはまったく違う。なにしろカードゲームだ。建てたい建物があっても引いていなければ建てられない。敵の手札がいいとどうしようもないことも多い。
 しかし、プレイヤーの習熟度がそのまま勝率に関係しているのは確かだ。手札による勝ちパターンをいくつ知っているかで勝率が変わってくるゲームで、うまい人が必ず勝つゲームではない。ダメなときは誰がやってもダメである。
sannfann.jpg
 場の状況と手札を比べて進めていく感じはマジック・ザ・ギャザリングに似ていなくもない。プエルトリコよりも、プレイ感は『操り人形』に近い。
 運が左右する部分が非常に大きく、プレイ時間も短めなのだが、気楽かというとどうだろう。なにしろ下敷きはプエルトリコである。それぞれのプレイヤーが役割カードを選び、それで発生したフェイズを全員がプレイする、という根幹は変わっていない。適当にプレイしていると他人に大きな迷惑がかかる。もっとも、慣れればそのあたりは簡単に判断できるようになるし、そこであえて違うものを選ぶといった楽しみもあるわけだが、慣れるまでは時間がかかる。
 わたしの場合、もっぱらto.jpgBrettspielWeltでプレイしているわけだが(まだ日本語版が発売されていない)、周囲の慣れているプレイヤーたちとやって、最初に10連敗した。ようやく得点の稼ぎ方がわかってくるとおもしろくなってきたという感じである。
 そのあたりもM:tGと同じだ。一度始めたら猿のようにやり続けなければ見えてこないゲームだと思う。M:tGをやっていた人なら誰でも経験があるだろうが、同じ相手と一晩徹夜してやり続ける、そういう遊び方が要求されている気がする。
 買うのはプエルトリコを知っている連中だろうのに、これはまったく違うタイプのゲームだ。まあ、やり込みが必要という点は同じなのだが、戦略と駆け引きのみで運を必要としなかったプエルトリコのファンには、この運ゲーっぷりは受け入れがたいものがあるかもしれない。そのあたりは評価を落とす要因となるかもしれないが、しかし、別のゲームだと思えばこれはおもしろいと思う。
 エレガントなゲームではなく、ルールが生みだす美しいカオスを堪能するタイプの(ライフゲーム型とでもいうか)「いいゲーム」とはいえない。そのあたりはプエルトリコから引き継がれた部分だ。多種多様な展開が生まれるが、それはルールが複雑だからなのである。そういうのが苦手な人もいると思うが、だがこれはこれで一つの形だろう。なんとなく「シンプル・イズ・ベスト」がテーゼとなっていた感のあるボドゲ界にあって、プエルトリコサンファンのヒットはちょっと小気味いいような気もする。
to.jpgプレイチャート
cut4.jpg

サンファンを