見たこともない動物の絵と名前が出されて、その動物の生息地、体長、体重、しっぽの長さを当てるというクイズゲーム。
ルールは非常にわかりやすい。お題の動物カードがまず示されるんだが、カードの下半分が隠れるような箱が用意されていて。上半分には名前と絵しか見えない。
ボードには世界地図と、身長や体重をベットするためのマスがある。
お題に対して、プレイヤーは「ここだ!」と思う場所に自分のチットを置き、ベットしていく。
ベットに正解すれば得点。
「となり」に賭けてしまった場合も、ニアピン賞が入る。
まあ、それだけだ。
ルールがシンプルだし、非常に直感的だ。インストは5分で終わるだろう。
テーマもわかりやすく、老若男女問わず楽しめる。彼/彼女が動物学者でないかぎり。
プレイヤーを選ばず盛り上がる。そういう意味では、非常にいいゲームだ。
動物カードは360枚入っているらしく、何度もプレイできる。
でも個人的に、このデザインには疑問がある。
たとえば、我々がカタンの開拓者たちを遊んだ時間と同じだけ、このゲームをプレイしたら。
360枚のカードの、大部分を憶えただろう。そうじゃないだろうか?
いや、まあ、わたしは記憶力が弱いので自信はないけど。
人間の能力はバカにしたモノでもない。特に子供は、非常に頭がいい。本気で好きになれば、360枚を憶えるくらい造作でもないと思う。
わたしたちが子供のころ、モビルスーツの名前をいくついえただろう。キン肉マンの超人の名前は? ふっかつのじゅもんはいくつ憶えていただろう?
そういう意味で。
はじめから、やりこみを前提としてないデザインという気がする。
そこに、少し疑問を感じてしまったりする。
ああでも、拡張はすぐに作れそう。
それに、たとえば動物のネタが尽きても、次は昆虫とか、花とか、いろいろできる。なんなら、指輪物語とかクトゥルー神話とかでも作れるなー。
誰かの野球カードのコレクションを、そのままゲームに転用したっていいか。
まあ現実には、このゲームをそんなにやりこむということはたぶんない。盛り上がるゲームなので、不特定の人たちが集まるゲーム会などでは重宝できると思うが、何度もくりかえし遊んだりはしないだろう。
ゲームとしてどうかというより、シンプルに楽しい。買って損をするとは思わないかな。