ルールの説明が大変わかりづらくて、なかなか正しいルールにいきつかなかった。しかしわかってみれば、なるほどと思わせるルールである。
なにがなるほどかというと、「なるほど、談合はこうして生まれるのか」というところ。
ようするに、工事の入札をする。一番安い金額を提示したプレイヤーが、受注するんである。受注すればもちろん、その金悪をもらえる。同額だった場合は、その金額を提示した全員が受注できる。
受注したら、自社が所有している技術者たちを現場に送りこむ。技術者にはいろいろな種類があって、また工事によって要求される技術者の種類と枚数が違う。必要な技術者がいなければ入札はパスするしかないので、技術者はたくさん抱えていたほうがいい。
ところが、じつは罠があったりする。
ときどき、山札から「決算日」というのが現れる。これが起こると、その時点での空き要員の数に応じて、お金を支払わなければならないんである。
しかも、このマイナスが強烈に大きかったりする。
工事を受注するためには技術者を抱えていなければならないが、抱えすぎると決算日で大変なダメージを喰らってしまうかもしれない。運まかせではあるけど、シンプルにジレンマを実現してるなと思う。
受注することには、お金をもらうことと技術者を稼動させて決算日のダメージを減らすことの、二重の価値がある。けっこう、赤字でも受注したくなったりするし、競争していると簡単にそうなる。
しかしこのルール、同額の場合は全員が受注するんである。
ようするに、全員が最高金額を入札し続ければ、みんな幸せになれてしまうんである。
まあルールに「談合していい」とは書いてないので、相談してはいけないと思うけど。
工事が終わって、技術者たちが帰ってきたところで決算日がきてしまったら、これはもうどうしようもない。いろいろ考えてみたところで、その不運で受けるマイナス得点を覆すことなどとても無理だろう。
そのあたりはまあ、気軽な運ゲーだ。
でも、この技術者カードをそれぞれ「JAVA技術者」「.NET技術者」などと読みかえると、なんかこういう会社ありそうな気もしてくる……。