遊星ゲームズ
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決算日
 ボードゲーム

2008.10.05 21:04 てらしま
決算日
Zahltag
2002年
Ravensburger
Franz-Benno Delonge
2-4人(4人)
30分
thx to play:game

 ルールの説明が大変わかりづらくて、なかなか正しいルールにいきつかなかった。しかしわかってみれば、なるほどと思わせるルールである。
 なにがなるほどかというと、「なるほど、談合はこうして生まれるのか」というところ。

 ようするに、工事の入札をする。一番安い金額を提示したプレイヤーが、受注するんである。受注すればもちろん、その金悪をもらえる。同額だった場合は、その金額を提示した全員が受注できる。
 受注したら、自社が所有している技術者たちを現場に送りこむ。技術者にはいろいろな種類があって、また工事によって要求される技術者の種類と枚数が違う。必要な技術者がいなければ入札はパスするしかないので、技術者はたくさん抱えていたほうがいい。
 ところが、じつは罠があったりする。
 ときどき、山札から「決算日」というのが現れる。これが起こると、その時点での空き要員の数に応じて、お金を支払わなければならないんである。
 しかも、このマイナスが強烈に大きかったりする。

kessannbi.jpg 工事を受注するためには技術者を抱えていなければならないが、抱えすぎると決算日で大変なダメージを喰らってしまうかもしれない。運まかせではあるけど、シンプルにジレンマを実現してるなと思う。
 受注することには、お金をもらうことと技術者を稼動させて決算日のダメージを減らすことの、二重の価値がある。けっこう、赤字でも受注したくなったりするし、競争していると簡単にそうなる。
 しかしこのルール、同額の場合は全員が受注するんである。
 ようするに、全員が最高金額を入札し続ければ、みんな幸せになれてしまうんである。
 まあルールに「談合していい」とは書いてないので、相談してはいけないと思うけど。

 工事が終わって、技術者たちが帰ってきたところで決算日がきてしまったら、これはもうどうしようもない。いろいろ考えてみたところで、その不運で受けるマイナス得点を覆すことなどとても無理だろう。
 そのあたりはまあ、気軽な運ゲーだ。
 でも、この技術者カードをそれぞれ「JAVA技術者」「.NET技術者」などと読みかえると、なんかこういう会社ありそうな気もしてくる……。

cut4.jpg

決算日を