ゲームマーケット2013秋で発売予定の同人ボードゲーム『ヘイムスクリングラ』について紹介します。
これ、もうだいぶ長いこと作ってます。都合2年とかそれくらい。初期構想からならもっとかな。
前回ゲームマーケット2013春で出展予定だったのですが、諸事情で間に合わなかったため、さらに半年の時間ができてしまいました。でも結果的には、さらにブラッシュアップすることができて、よかったような気もしてます。この時間でさらにテストプレイヤーたちからの意見を聞き、いくつかの変更を加えました。これらの変更はどれもすばらしいもので、いまとなっては、現在のかたちしか考えられません。
何回かに分けて紹介しようと思ってるんですが、今回はゲームの簡単な概要と、いくつかのカードを紹介したいと思います。
プレイヤーはヴァイキングの長となり、領地を発展させ名誉を獲得します。
ヴァイキングなので戦争なども重要ですが、それだけではありません。漁場で釣りをして食料を獲得したり、交易場で資源の交換をしたりといった仕事も大切です。
獲得した資源を使って「遠征」や「祝宴」などを行うことで、名誉(VP、勝利点)を得ます。もちろん、もっとも多くの勝利点を獲得したプレイヤーの勝利です。
2~4人、プレイ時間は90分程度です。最初は2時間かかるかもしれないし、慣れれば1時間以内になるかもしれません。比較的時間がかかる、戦略性の高いゲームです。
このゲームにはとてもたくさんのカードが登場します。ゲーム開始前に各プレイヤーは、それらのカードを使って自分の「デッキ」を作ります。
トレーディングカードゲーム的です。といっても、デッキの枚数は16枚(または20枚)で、それほど多くありません。
デッキはどのように作っても構いません。カードをランダムに配ってもいいでしょうし、いわゆるドラフトをやってもおもしろいです。適当に遊んでください。
カードは全部で104種類あり、コモンとレアがあります。このへんもトレーディングカードゲーム的です。基本セットにはコモンカード全64種が全部入っていますが、レアカードは40種中20枚しか入っていません。箱によって内容物が違うのです。
これ、やってみたかった。箱によって違うカードが入っているので、別の人が買った箱で遊ぶと違うゲームになったりします。知らないカードがでてきたり、弱いと思っていたカードが組み合わせで強くなったり。そういうのやりたかったんです。
ボードゲームとしては珍しい形態かもしれません。そういう商品なのでご理解の上お求めいただければと思います。
カードだけを追加できるブースターパックも販売予定です。コモンカード16枚、レアカード5枚の21枚パックになります。コンポーネントを自作すればブースターパックだけでも……。
もちろん、基本セットだけで充分遊べます。
いわゆるワーカープレイスメントに近いゲームです。
TCG的と書きましたが、ゲームが始まってしまえばだいたいボードゲームです。
ワーカープレイスメント的なゲームなので、ワーカーが実行できるアクションがあります。テーブルの中央に並んでいる「共通プレイスカード」がそれです。
様々な資源を獲得したり、それを使って勝利点を獲得したり、といった基本的な行動が揃っています。
これらは主に、カードタイプに「ワーカー」と書かれているカードが実行します。
最初、プレイヤーの領地には、プレイヤー自身を表す「家長」がいます。家長はワーカーとしてアクションを実行することもできますが、それ以外に、手札からカードをプレイする能力を持っています。カードをプレイすることで、仲間が登場し領地が発展していくのです。
ワーカーにいろいろな個性があることも、このゲームの特徴です。同じワーカーでも、カードによって少しずつ効果が変わります。
この「釣り人」は、漁場で釣りをするのが得意みたいですね。
プレイスカードのアクションはほとんどがワーカー用ですが「遠征」だけは「ソルジャー」でないと実行できません。
「ソルジャー」は、ワーカーのようにいろいろな仕事はできませんが、その代わり「遠征」を実行できます。遠征は、VP(勝利点)を得るための重要なアクションです。
遠征では、各対戦相手に対して1回ずつ攻撃します。
攻撃を受けた対戦相手は、自分のソルジャーを使って防御します。参加したソルジャーたちの戦闘力を合計し、高いほうのプレイヤーがVPを獲得します。
ワーカーを増やすことはもちろん重要になります。なにしろできる行動が増えるのですから。とても効果的です。
しかし、ソルジャーを軽視することもできません。戦闘による得点は馬鹿にできません。
ワーカーで生産力を増やすのか、ソルジャーで勝利点を稼ぐのか。生産と勝利点獲得のバランスを考えなければなりません。
ワーカーとソルジャーはこのゲームの一部にすぎません。他にもいろいろなカードが登場します。
「ロバ」は、カードタイプの欄(イラストの下)に家畜と書かれています。ワーカーでもソルジャーでもないのでプレイスを使えませんが、他のワーカーのアクションを「サポート」します。サポートすると資源を1個追加で獲得できる、便利なカードです。
このカードもワーカーではないのでプレイスを使えません。でも代わりに、自分自身が実行できるアクションを持っています。
こうした、ワーカーとして働く以外の能力を持ったカードも多く登場します。
これは自分の領地に置くことができるプレイスです。共通プレイスカードと同じくワーカーが実行するアクションを提供します。しかもこのアクションは、自分だけが使えるのです。
ワーカーは便利ですが、増やしすぎると仕事が足りなくなるかもしれません。そんなとき、こうしたカードが有効でしょう。
「トレジャー」は使い捨てのカードです。プレイしたらすぐに効果を発揮し、捨て札になります。
カードタイプに「象徴」があるカードは、このゲームの花形です。とても高価(左上がプレイのためのコスト)ですが、相応の強力な能力を持っています。たいていのゲームでは、勝利するためには1枚以上の象徴が必要になるでしょう。
象徴にもさまざまなものがあります。ソルジャーもワーカーもいます。どの象徴を選ぶかによって、戦略は大きく変わるでしょう。
そんなさまざまなカードを組み合わせ、デッキを作ります。このゲームの最大の特徴はデッキ構築です。
どうやって資源を集めるか。どの象徴を使って勝利点を稼ぐのか。すべてはデッキにかかっています。
今回はゲームの簡単な紹介でした。次回はゲームの流れなどをもう少しくわしく紹介しようと思います。