恐竜が進化しながら生存競争していくゲーム。なんかそういうの好き。
ラウンド開始時に進化パーツの競りをする。そして舞台である島に繁殖したり敵と戦ったりして得点を増やしていく。だんだん接近してくる隕石がついに地球に到達したらゲーム終了、という、バカゲーだ。
進化のしかたは、パラソル、毛皮、角、足、尻尾、あと遺伝子とイベントカードの7種類。
ラウンドごとに気温が変化し、毛皮は寒いときに適応しやすく、パラソルは暑いときに適応しやすい。角は戦闘に激しく強くなる。足は移動できる歩数が増える。尻尾は、各ラウンドの手番が早くなる。遺伝子は競りのときに支払う金額が安くなる。
おもしろいのは、自分の恐竜を絵で表すことができるできるところだ。つまり写真のように進化していくのである。見ればわかると思うが、足をたくさん買えばたくさん足のある恐竜になるし、毛皮をたくさん買うと毛だらけの恐竜になるのだ。
まあバカゲーなので、ゲームとしていいかというと微妙だが、そんなところに期待はしていない。
基本的に、差がつき始めると逆転できなくなるゲームだが、隕石はけっこうすぐに接近してくるのでさほどだるくはない。それでいいのだと思う。なかなか終わらないバカゲーほど苦痛なものはないのだが、このゲーム、そのあたりはクリアしている。バカゲーはしょせんバカゲー。ゲームバランスをしっかり調整してあるのでなければ、ゲーム全体を通して飽きさせないつくりになっていなければならない。常に新たな(笑える)状況を登場させるか、でなければ一発ネタの余韻が醒めないうちに終わってしまうしかない。
このゲームの場合は「一発ネタモノ」なのだが、飽きないうちに終わってくれる。バカゲーとしては優秀な方といえる。
競りゲーなのでバランスがとれそうなものだが、実はそうでもない。競りゲーの欠点は、トップに立ったプレイヤーがさらに競りに高く張れてしまうというところ。このゲームのように勝利点を直接競りに使うゲームの場合、トッププレイヤーは「ここまでなら張ってもトップを維持できるライン」を計算でき、下位のプレイヤーはそれを超えてビッドしなければならないが、それをやったプレイヤーは負けが決定してしまう。しかも、それでトッププレイヤーをたたき落とせるわけではない。つまり、詰んでしまうのである。
『メディチ』などはそのせいで大きくゲーム性を崩してしまっている。エボではその上、競りで支払う金額を下げる「寄生虫」という要素があり、そのせいで(トップはたいていこれを持っているので)、中盤以降での逆転が非常に難しいゲームになってしまっているのだ。
と、ゲームとしては大きな問題点もあるのだが、バランスという意味では許容範囲内だ。1番手必勝とかそういうことではないのだし、序盤から考えていけば対策のしようはある。運に頼って逆転を狙う場面も(少ないが)なくはない。
まあでも、自分の恐竜が視覚的に進化していくのを眺めて笑うゲームかな。それでいいじゃん。悪くないと思う。わたしはこういう進化系ゲーム、好きだし。