まあとりあえず、なにはともあれ百聞はうんたらである。これを見てくれ。
ちょっとスゴくないすか。
舞台はたぶんどこかの海。海底火山がぼんぼん噴火して、溶岩がふきだして島が誕生しようとしているのである。
そんないかにも危険な島に、なにが悲しくてか、住みつこうとする人たちのお話なのである。
とりあえず、六角形が3個くっついたかたちのタイルがたくさんある。
このあたり、このデザイナーらしいというか『アッティカ』の人っぽい感じだが。
このタイル、3マスのうちひとつは必ず火山で、残りの2マスがなんとか人の住めそうな地形。
つまり
「火山が噴火して溶岩が流れ出して地形が隆起したー」
というのを表している。
写真みればわかると思うけど、なんか積みかさなって高くなっていくんである。そんなあたりを表現するために作られた、このブ厚くて変なかたちのタイルなのである。
ルールはわりとシンプル。手番の最初にタイルをめくり、てきとうに置く。島を広げてもいいし、重ねて高くしてもいい。
で、家を置く。この家の置きかたのルールが実によくできている。
の4種類の置きかたができる。
神殿や塔には神の加護があるけど、普通の家はあたりまえのように溶岩につぶされてしまう。どうしてそこまでしてこんな危ない島に住みたいのか?というあたりは大変疑問。
勝利条件もまたよくできている。
いきなりゲーム終了するパターンを設定したあたりは、アッティカからひきつがれている部分。デザイナーの意図を感じる。
勝利条件を複数にすることで、どちらのルートを選ぶかという選択肢が生まれるわけである。
シンプルなルールの中に、多少ムリヤリにでもゲーム性をつめこもうとするデザイン思想に、この方法が合致しているのだろう。
ただし、システムはアッティカよりも洗練されていると思う。アッティカはけっきょく、賢明にやればサドンデス勝利は起こらない感じになってしまっていたけど、タルバはそこが微妙なラインになっている気がする(プレイ回数が少ないためまだわからないけど)。
というか、ふつうにこのタイルの変なかたちで「アッティカの人か?」と思ったけど。
ていうかそんなことより、見た目がまず美しいし楽しいじゃないか。だから、この変なタイルを重ねたりつなげたりする過程が、普通に楽しいのである。
ゲームのエレガントさという点でもアッティカを超えてると思うし、これはかなりいけてるゲームだ。
乱数が少ないところが欠点といえば欠点かも。まあ長所ともいえるかもしれないけど。
プレイ感として『ティカル』に似てるようなそうでもないようなところがあり、本気で考えたときのキツさも、あれほどじゃないにしろそんな感じになりそうなところがある。
特にサドンデス終了しないときに(だと思う)けど、終盤が大変そうだ。タイルのカウンティングとかしはじめるとほんとに大変なゲームになりそう。