遊星ゲームズ
FrontPage | RSS


『ヘイムスクリングラ』の紹介 2
 ゲーム制作

box.png

 上のは箱絵です。
ヘイムスクリングラ』紹介の2回目です。前回の記事はこちら
 今回は、ゲームの流れについて少し細かく紹介します。
 前回とかぶるところもあるかも。

.デッキ構築

 ゲームを始める前にデッキを作る、ということは前回も書きました。このデッキ、どう作ってもかまいません。好きなように遊んでください。マニュアルにはいくつかの例が書いてあります。

  • 最初のプレイ
     最初のプレイ用に、決められたデッキが4個用意されています。これはコモンカードだけで構成されています。コモンは使いやすくクセの少ないカードが多いので、遊びやすいと思います。
  • シールド
     カードをでたらめに20枚程度配り、その中から16枚以上のデッキを作ります。
     でたらめなので運に左右される部分は大きいですが、比較的気軽に遊べます。
  • ドラフト
     いわゆるドラフトです。『世界の七不思議』や『ヴォーパルス』『十二季節の魔法使い』など、最近はボードゲームの世界でもすっかりおなじみになりました。または、公式のルールではないのですが『アグリコラ』ではしばしばドラフトでカードを選ぶ遊び方をされています。
     ドラフトでは、シールドよりも戦略的で強力なデッキを作ることができるでしょう。
  • 構築戦
     まさにTCG的に、好きなカードを使って構築したデッキを持ち寄って遊ぶこともできます。
     これが遊ばれることはないだろうと思ってるんですが(笑)。仕組み上できなくはないので、マニュアルにはいちおう書いてあります。

 シールドかドラフトで遊ぶことが多くなると思いますが、縛られる必要はありません。使うカードも、デッキの作り方も自由です。
 ここに書いていない別の遊び方でもいいでしょう。ロチェスタードラフト? バックドラフト? キューブ? なんでもいいと思います。投げっぱなしです。

.ゲームの流れ

 ゲームの流れを紹介します。
 各ラウンドは次のフェイズに分かれています。

  1. 回復フェイズ
  2. ドローフェイズ
  3. メインフェイズ
  4. ラウンド終了

.回復フェイズ

kaifuku.jpg まず回復フェイズです。領地にいる各カードの行動回数を回復します。
 回復したカードの上には、行動回数分の「行動トークン」を置きます。行動トークンは、そのカードがアクションを実行するために必要になります。カードが領地にいても、回復しなければ使えないのです。
 回復のためには、回復コストが必要になります。カードの右端に書かれているのが、回復コストと行動回数です。
 最初にいる「家長」は無料で回復できますが、その後に登場するカードの多くは、回復のために資源が必要です。
 カードは回復しないと行動できません。回復のための資源を確保しなければ、せっかく出したカードが無駄になってしまいます。

.ドローフェイズ

 次はドローフェイズです。各自、自分のデッキからカードを1枚引きます。

.アクションフェイズ

 このゲームのおもな部分を占めるフェイズです。
 アクションフェイズでは、スタートプレイヤーから時計回りに順番にターンを行なっていきます。ターンには、なんらかのアクションを1回実行するか、パスします。パスをしたら、そのラウンドはもうターンが回ってきません。
work.jpg アクションは必ず、あなたの領地にいる誰かが行ないます。まず行動するカードを指定し、次に実行するアクションを指定します。
 選んだアクションがプレイスカードのものなら、行動するカードからプレイスカードの上に行動トークンを移動します。
 プレイスを使わないアクションもあります。その場合は、そのカードの上から行動トークンをストックに戻します。「消耗させる」といいます。

 テーブルの中央に並んでいる共通プレイスカードは10枚あります。これらが、もっとも基本的なアクションです。

cp.png

「漁場」「森」「鉱山」「聖地」は基本的な生産アクションです。それぞれ、食料、木材、鉱石、魔力を2個生産します。
「探検」と「交易」は「交易場」に関連するアクションです。探検をすると交易場に資源が乗せられ、交易をすると、手札を捨てる代わりに交易場から資源を獲得できます。
「議会」は、スタートプレイヤーを獲得します。さらに1勝利点がついてきます。
「祝宴」は勝利点を獲得するアクションです。4種類の資源をそれぞれ1個ずつ支払うことで、4VPを獲得します。VPはゲームの目的なので、このアクションはとても重要です。
「神託」は、共通プレイスカードを裏返すことができます。裏返った共通プレイスカードは、少し強くなります。自分が多く実行できそうなプレイスカードを裏返しましょう。
 最後に「遠征」です。ふつう、プレイスはワーカーだけが利用できますが、遠征はソルジャーが使います。
 ちなみに、最初は遠征を実行できません。遠征をするためには「神託」で裏返す必要があります。
ensei.png 裏返すとこうなります。
 遠征をするためには鉱石が必要です。
 遠征では、ターンプレイヤーと他のプレイヤーが1回ずつ戦闘をします。戦闘では、参加したソルジャーたち(や兵器など)の戦闘力の合計を比べます。大きいほうが勝利し、勝利点を獲得します。
 戦闘は対戦相手の数だけ起こります。全勝する必要はありませんが、多くの相手に勝利できる戦力を整えてから遠征したいところです。
 防御に勝利したときも勝利点を獲得できます。この得点は大きくはありませんが、決して馬鹿になりません。
 遠征は祝宴と並び、主な勝利点獲得手段の一つになるでしょう。

.家長と王

kachou2.png 最初からいる「家長」はプレイヤー自身です。ワーカーとして働くほか、手札からカードをプレイする能力を持っています。
 プレイしたカードは領地に置かれます。この能力を使うことで仲間が増え、領地が次第に発展していきます。
 カードのプレイには資源が必要です。カードの左上に書かれているのが、プレイのためのコストです。資源のマークはその資源チット、白い四角は、任意の資源または手札を1枚捨てることで支払うことができます。
 ワーカーで資源を獲得し、それを使って家長がカードをプレイする、この流れはこのゲームの主要な部分を占めます。いつどのカードをプレイするのか、そのためにどうやって必要な資源を獲得するのか、手札と資源のマネジメントが大切です。

ou2.png 家長は両面になっていて、資源を支払うことで裏返り「王」になります。王になると、ゲーム終了時の勝利点が増えます。これも重要な得点源のひとつです。
 ゲームの流れの中でいつ王になるのか、それをうまく判断することも大切です。あるいは、あえて王にならない戦略もあるかもしれません。

.ゲームの終了

 ゲーム開始時に、プレイヤー人数×20点分の勝利点チットをストックに用意してあります。これが尽きたら、そのラウンドを最後までプレイしてゲーム終了です。
 さらに領地のカード1枚につき1点を加算し(「王」になっていれば2点)、もっとも多くの勝利点を稼いだプレイヤーの勝利です。


 今回はゲームの流れを紹介しました。
 いろいろありますが、やることは簡単です。自分の領地から行動するカードを選び、実行するアクションを選ぶ。この流れを把握してしまえば、だいたい大丈夫だと思います。
 デッキを作り計画することが、このゲームの最大の特徴です。1回遊んでゲームの流れをつかみ、もう一度やってもいいと思えたら、次はぜひシールドやドラフトなどでデッキ構築を試してみてください。

 だいたい紹介してしまったので、次回はたぶんカードの紹介かなにかします。


Javascriptを有効にしてください。
『ヘイムスクリングラ』の紹介 2を