ゲームマーケット終わって最初の週末なので収穫祭……なのかと思ってたんだけど、なんかへんなゲームばっかりやってたゲーム会。いろいろ写真撮ればよかった。
なにげに新作。なんかもともとドイツかどこかのゲーム(っていうかおもちゃ)らしいんだけど。
とりあえずウェブで動画を捜して見るといいです。
ゲムマ当日にわたしのブースで委託販売してた奴。
なので身内なので感想いってもしかたないからいわない(笑)。いやおもしろいですよ。わたしも好きですよ。
懐かしい。いまじゃあまりない、相手が泣くまで殴り合うてきとうなゲーム。
もちろん、ゲームとしちゃさすがに古すぎる。いいとはいいがたいんだけど、まあ、たまにやって楽しめればいいんじゃないでしょうか。
ゲムマで購入。『街コロ』のグランディング。
これおもしろいですねー。わかりやすいし誰でも楽しめそう。
山札から急いでカードを捜すアクション。ありそうでなかった感じすごいする。こういうやってるだけで楽しい操作があるととりあえず楽しいから、ライトユーザでもすぐに入ってくるんじゃないか。と思った。
街コロに続き、ちゃんとそういうのを作ってきたグランディングえらい。
ゲムマで出てた同人のドラフトゲー。
ドラフトで選んだ5枚のカードを1枚ずつ出していく。1番強いカードを出したら得点。やることはそれだけなんだけど。
かなりトゥーマッチなゲームで、やってることのわりに操作が煩雑。あとバランスというか、ゲームに与える影響が強すぎる効果が多すぎる。そのへん気になるところは多い。
でもなんつーか、作者の人このゲーム好きだろうなーと思える。よくも悪くも同人らしい熱を感じる感じ。
エッセン新作。株ゲー。
株価変動カードというのを出すと株価が変わるんだけど、その効果は3ラウンド続く。各プレイヤーの前に個人ボードがあって、そこに3枚までカードを並べられるようになってて。
つまり、株価の将来の動きが少しわかるし、少し操作できる。このシステム、じっさいすごくいいと思う。
さてじっさいやってみると、超地味(笑)。ボードはただの株価表だし、やってることは株価の上下を見て売ったり買ったりするだけだし。
とにかく、ものすごく地味で違和感のない株式ゲーム。でも既視感というわけでもなく、新しいシステムやってる感じも地味にある。
これいい。けど地味。
昔のバカゲーらしい。宇宙人が攻めてきたので急いで世界統一国家を作らないといけなくて、そのために世界中の政治家を集めて最強の内閣を作ろう。というお話。
写真撮りゃよかった。
まあこれも昔のゲームなので、っていうかバカゲーなので、ゲームとしていいとは到底いえないけど。でも1回やるぶんにはすごく楽しい(笑)。
というわけで、楽しかったです。
ゲムマ新作でやってないゲームはまだたくさんあるので、またそのうち。
いうまでもないんだけど、デッキ構築ゲームなんてどれをやったって大差ない。自分のデッキがあり、手番終了時に5枚引く。この仕組みが変わらない以上、すべてドミニオンクローンだといってしまってもいい。
そんな狭い狭い範囲の中に、ものすごく多数のゲームがひしめき合っている。そういう状況だ。
これだけ似たようなゲームばっかりやってるとですね。ほんの少しの差がゲームにどう影響するかという細かい考察が、できてしまう。
「鍛冶屋」の購入コストは4コインと6コインでどう違うのかなんて、きっと作り手の気まぐれ次第で、本来どっちだっていいことだ。普通なら省みられもしないだろう差なんだけど、でもその違いを、じっさいにゲームをプレイして比較することができてしまう。
そういう細かい考察が、それはそれで楽しくなってきたりもする。
この『めだかボックスカードゲーム 学園お花畑化計画』は、そんなデッキ構築ゲームのひとつ『アセンション』に近いゲームだ。アセンションとはいろいろなところが共通していて、いろいろなところが違う。そのひとつひとつを、可視化することができてしまうんである。
このゲーム、総体としては、意外と楽しめる。なんだろう、ボードゲームマニアは手を出さなかったり、いわゆる「ノットフォーミー」だったりすることが多いゲームだろうし、自分もそれを想像していたのだけど。
その前に上の「鍛冶屋」の例でもう少し話をすると。
「鍛冶屋」が4コストである場合と6コストである場合には、それぞれ少し違うゲーム性があるはずだ。どちらがおもしろいのかという話ではない。結果的にどちらのほうがおもしろいということはあるだろうが、それは結果でしかない。
ゲームデザイナーのさじ加減次第でどちらにもなりうるが、答えを導き出す方法はたぶんない。人間が制御できるような複雑さではないというべきだろう。どちらになるかは時の運とでもいうべきで、ゲームデザイナーがたまたま4コストにした、あるいは調整の結果たまたま4コストになったのだ。そんな風に思う。
鍛冶屋は何コストがいいか。村は何コストであるべきか。そういう調整を、ゲームデザイナーはする。さらにその場合、研究所は何コストであるべきだろうか、礼拝堂は何コストであるべきだろうか。
そういう、非常に多数のパラメータを引数にとり「おもしろさ」を返す評価関数がある。その関数が「ゲームシステム」と呼ばれるものだ。
さてその多次元空間の中で、鍛冶屋を4コストと仮定したとする。そうすると、少しだけ空間が狭くなる。それでも空間は広大すぎるから、さらに「村」を3コストと仮定する。またさらに空間が狭まる。そうして、仮定に仮定を重ねてゲームの空間を狭めていき、ひとまずの「おもしろさの極大点」を探りあてる。いわゆる「調整」と呼ばれているゲームデザイン工程というのは、そういう作業だ。
そのとき、たとえばたまたま、鍛冶屋を6コストと仮定したとする。それはそれで、その場合の極大点を探りあてることは可能だ。それはそれで正解なのだ。
鍛冶屋は4コストであっても6コストであってもかまわない。それぞれの場合で最善に近づくための努力をすることができ、その結果がある。本当の最善がどこにあるのかは誰にもわからないが、ある仮定のもとでの極大点に近づけることはできる。
我々が遊ぶのは、そうして作り上げられたゲームだ。それを、おもしろいとかつまらないとか、勝手な言葉で評価する。
ただ、鍛冶屋のコストがどうであろうと、ゲームシステムが同じなら同じゲームである。これはプレイヤーの良心として、ゲームデザイナーへのリスペクトとしてそう思うんである。どこまで違えば違うのか、という話は人によりいろいろあるだろうけれど。
デッキ構築ゲームを遊ぶというのは、そういう細かすぎる過程を分析することだ。それは「こうであったかもしれないドミニオン」であり、歴史のIFを想像する架空戦記小説のような楽しみだといってもいい。
原作を読んだこともないのに、めだかボックスカードゲームを買って遊んだ。これはそういう話のひとつだ。
ゲームはアセンションに似ている。つまり、ドミニオンとの違いは、場に並ぶカードが10種固定ではなく山札からめくられる。誰かが1枚買えば、空いたスペースにはすぐに補充される。
もう一つ、コインだけだったドミニオンとは違い、戦闘力という数字がある。コインで買うことができるカードと、戦闘力で買うことのできるカードがでたらめに混ざって場に出てくる。そのため、コインが出るカードがデッキに多くなると、戦闘力のほうはむしろ出づらくなっていくということになる。
めだかボックスカードゲームでもそのあたりはまったく同じ。ここまで同じである以上、アセンションを下敷きにしたゲームといっていいのだろう。
ただ、大きく違うところもある。アセンションと違うのは、パーマネントがほぼないところだ。
パーマネント、というのはマジック:ザ・ギャザリングの用語だが、要するに場に出して残るカードのこと。もちろん、ドミニオンにそんなものはない。ないことがドミニオンの大きな特徴の一つでもあった。
アセンションというゲームは、じつは、そのマジックのトッププレイヤーたちが集まって作ったゲームだ。だからということではないだろうが、パーマネントがある。
しかしこのめだかボックスカードゲームでは、原点回帰してパーマネントを削った。おかげで、アセンションとは結構違うゲームになっている。
また、アセンションにはなかった要素として「一括処理」という選択が追加されている。手番開始時にこれを宣言すると、場に並んでいるカードをすべて流して新たにすることができる。これは大きな変更なのだが(アセンションを遊べばわかると思います)、プレイヤーのストレスを減らす意味でとてもよく機能している。
他にもいろいろ違っている。ドミニオンでいう「銀貨」にあたる共通カードがなく、それもランダムマーケットに入っているとか。いつでも買うことができる切り札的なカード「めだかカード」というのが追加されているとか。手札を何枚か次のターンに持ち越せるとか。
徹底してプレイヤーのストレスを減らす方針が感じられる。ボードゲームマニアだけではなく原作ファンにも遊んでほしいということだろうか。そういう意志が感じられるゲームだ。
ただルールを追加するだけではなく、意志を持ってデザインされている。追加はあるが、その代わり削るところは削る。そういう感じがいい。想像していたよりもずっといいゲームだった。
そもそもかなり期待を下げて遊んだわけなのだけど、それほど怖がる必要もなかったのかもしれない。
もちろんガチガチに思考して楽しむゲームではない。ランダム性はとても高いし、雑な展開も多い。また、なんだかんだといってもデッキゲームの亜種にすぎず、ゲームデザインの面で他のゲームと比べるようなものではないのだけど。
個人的にアセンションの評価が高くないということもあって(笑)、思ったよりずいぶんいいと感じたのだ。
自宅でゲームしたり焼き肉食べたりした。
このゲーム評価してませんが、買いました。世の中そんなもんだと思います。
話題作だしということで、この日も稼動した。しかし日本語シールはめんどくさくて貼ってない系。
やっぱり4人だと2時間くらいかかる。結局最初のドラフトでゲームの半分以上が決まってるわけで、それならもっと軽ければよかったねえとか。いろいろいわれてましたが、まあやれば楽しい。
あと、勝利点トラック方式なのに他人から勝利点を奪う効果の処理はめんどくさすぎる。こっちを下げてこっちを上げてとか、そんなの絶対ちゃんと処理できない。あれはふつうにコンポーネントの選択を間違ってる。そういうところがけっこうあって。自分がゲーム作る人なのでこういうのすごく気になるわけだけど。
そういうところを全部なおしたら、もしかしたらぜんぜん違う印象になるかもしれないなあとも思う。というわけで、私は参加してない2回目はポーカーチップを使って遊んでた様子。あれたぶんおすすめ。
原作読んだこともないけど購入。アークライトでもホビージャパンでもなくブシロードから出たデッキゲーということで、デッキゲーの歴史を追う史料として(嘘)。
最近、アニメはちょっと見てるけど。
内容はだいたいアセンションなんだけど、ルールが簡略化されたりアレンジされたりいろいろ手が入っている。
とりあえず、場に出して残るパーマネントがほぼない。簡略化したところというわけで、これはいい改変かなあと思う。
また、ドミニオンでいう「銀貨」相当の共通カードがない。
その代わり、手番に1回場のカードを全部流す「一括処理」が追加されている。アセンションでよくあった、安いカードが全部買われてしまって買えるカードがなにもなくなってしまう状況は起こらなくなっている。
とにかくストレスを減らす方向で、一貫したデザインになってる気がするというか。他のプレイヤーに攻撃されることもないし、一括処理があるからなにもできないということもないし。思ったよりぜんぜんちゃんと楽しめた。
買ってから知ったけどゲームデザインは遊宝堂なので、そこまで怖がる必要もなかったのか。
マーメスが出る前にアンティクスをやろうと思って棚から出したんだけど、けっきょくわたしはプレイせず。別の卓で遊ばれてました。
自分はというと、自作のテストプレイ。来年のゲームマーケット春予定の重いやつ。わりと大きな変更があったのでそのへんでテストプレイヤーからはいろいろ意見が出てた。
ゲームはだいぶ安定してきたけど、このあとルール変えたらまた調整しなおし(笑)。
ここのゲームの中では好きなほうかなー。
最初からボス戦仕様の戦闘パーティでやったら勝った。
前にも思ったけど、探索系技能を活かす前に終わってしまう印象があって、もっと長くやりたいかもなーとか。
ゲームマーケット大阪向けの『赤の女王』。
これでもう完成してる感はあるんだけど、もう少しおもしろくするためにルール追加するかどうかなあ。
謎のカードゲーム。
4台のマシンを改造して武器とかつけて戦う。どうやって戦うかというと、UNOみたいなゲームで。だいじょうぶかこのゲーム。
パーツもUNOも全部同じカードでやるので、1枚のカードに書かれた情報の数がすごい。全部アイコンとはいえ特殊効果もたくさんある。しかしけっきょくはすべてが引き運。
まあそんなゲーム。最後に全部のマシン入り乱れて最終決戦! というのがあるのだけど、そのへん盛り上がる展開はデザインされてて。楽しくはあった。
7人。
ギザA。指導者はろくなのいないし資源出ないしカタン島のとなりだしで、うげーうげーいいながらやってたけど結果を見れば1位っていう。うざい。
指導者入りとしては高い得点ではなかった気もするけど、ほかの人たちは緑がかぶったり赤がかぶったりで得点が伸びてなかった様子。
じっさいどうにもならないときはどうにもならないしなー。
5人はやっぱりちょっと多い(←あたりまえ)。
ゲームマーケット2012秋に出展します。といっても今回は新作ないんですが、その代わり、委託でゲームを置くことになりました。わたしの新作よりもオススメですよ。
出水洸太郎さんの『きのこはかせ』です。
イラストはおなじみ森木ノ子さんですねー(『トロルマスター』など)。
わたしも遊んだんですが、とてもおもしろいです。
いわゆるドラフト的なことをしてきのこを集めるゲームです。ただ、なんでも集めればいいというわけではありません。
カードスタンドがついていて。自分の前に1枚のカードを立てます。インディアンポーカー的に、向こう側を向けて立てます。自分だけがそのカードを知りません。
その状態で、きのこが描かれたカードをドラフトします。見えていない自分のきのこをとれれば高得点。
情報の駆け引きとドラフト、とてもきれいに噛みあっています。身内でいってもアレでしょうが、これかなりいいと思いますよ。
追加情報は出水さんのブログで。
あとは、先日コミックマーケットで販売したものの、あっという間の品切れとなってしまいご迷惑をおかけした『テーブルゲームデザインの本1号』、増刷して持っていきます。
他は過去作品をてきとうに並べてたりとか。
そんな感じでやります。
ゲームマーケット2012秋は11月18日(日)開催です。
ぜひお立ち寄りください。
魔法使いになって、3年間に渡り術を競い合う。ゲームは、特殊効果テキストがたくさんある系だ。いちおうドラフトゲー?
ドラフトゲーって、日本ではなにやら妙に流行ってるけど、ああいうのではなく。あれらは世界の七不思議フォロワーなんだけど、これはもっと、本家のマジック:ザ・ギャザリングのドラフトに近い。
なにが違うかというと要するに、ゲーム開始時に、そのゲームで使う全部のカードをドラフトする。最初に、ゲーム終了までの計画が決まってしまうんである。
まず、9枚のカードをドラフトする。いわゆるドラフトといったら最近は、世界の七不思議流のドラフトだ。
9枚のカードから1枚を選んで自分のものにする。残りを下家に渡す。これを9回くりかえすと、9枚のカードが手元に残る。
さて、その9枚を、3枚ずつ3つに分ける。これはそれぞれ、1年目開始時(ゲーム開始時)、2年目開始時、3年目開始時に手札に入る。
えーつまり、本当にゲーム開始から終了までの計画を最初にたてなければならないんである。
これ、初プレイでうまくいくはずがない。どういうゲームなのかもわかっていない段階から、ゲーム全体の計画を立てさせられるのだ。
このゲームは、少なくとも2回は遊んでほしい。初回のゲームがつまらなかったのでなければ……。
ゲームが始まったら、基本部分の流れはシンプルだ。
ラウンドの開始時に、プレイヤー人数+1個のサイコロを振る。サイコロにはいろいろな効果がアイコンで示されている。○○の資源を獲得するとか、勝利点を○点得るとか。
それを、ラウンドのスタートプレイヤーから順番に1個ずつ選んでいく。全員が1個選んだら、またスタートプレイヤーから手番をやる。ここで、選んだサイコロの効果をもらえる。
ここで、手元の資源を支払って手札のカードをプレイすることもできる。プレイしたカードは自分の前に置かれる。即時に効果があるカードもあるし、毎ラウンド効果があったり、特定の条件をトリガーにして発動するカードもある。
選んだサイコロによっては、資源を支払って勝利点を得ることもできる。
これだけ。これだけだ。
あとはもう、カードの特殊効果が山ほどあると。
おもしろいのは、季節の移り変わりがあるところ。季節によって使うサイコロが違う。青、緑、黄、赤の4色のサイコロがあって、それぞれ出る資源が違うのだ。
青の季節では水の魔力が出やすく、地の魔力は出ない。
また、季節によって資源と勝利点の交換レートも変わっていく。その季節にありふれた資源は安く、出ない資源はより高い勝利点に変換することができる。
そんな季節の移り変わりを考えながらプレイしていかなければならない。ゲームのタイトルにもなっている。
ところでこの邦題『十二季節の魔法使い』って、けっこういいセンスだ。ゲームには1年を表す円形のボードが登場し、円の外周にはたしかに12個のマスがある。でもそれは季節じゃなく月だろう。ファンタジー世界とはいえ、ゲームでも3ヶ月で1季節じゃないか……。
と思っていたのだけど、考えてみれば、3年間会わせれば12季節だ。これ、こんなことを考えさせた時点で成功だと思う。タイトルに「季節」という言葉は必要だし、「十二季節」となっていることでストーリーに興味が湧いてくる。
原題は Seasons 。このまま『季節』ではゲームタイトルにならないから考えたのだろう。いい邦題だと思った。
ゲームとしての完成度はというと、驚くほど低い。
よくあるレビュー記事で使われる言葉でいえば「ダウンタイムが長い」「言語依存が強い」「見通しが悪い」「ダイス」などなど、多くの酷評用語があてはまる。
とにかく、カードの特殊効果が山ほどあるゲームだ。これを買うような人はわかってて買うだろうと思うけど、こういうの、嫌いな人はたくさんいるだろう。
凝ったコンポーネントのわりに、カードやボードのデザインもよくない。絵はとてもいいのだけど、ゲームのインタフェースとしては、いいたいことがいろいろある。カードの中で一番目がいく場所である左上に、ゲーム終了時だけ見ればいい勝利点が書かれているっていうのはどうなのかとか。資源チットの色、赤が風、黄が火、っていうのは逆じゃないのかとか。そもそも特殊ダイスの内容を4季節分把握するのは難しいよねとか。
きりがないくらいいろいろある。
でも、それはそういうものとして、特殊効果テキストゲームが好きなんだといってしまえば楽しめる。いわゆるコンボもあるし、それをドラフトで組み立てる過程もおもしろい。
マジック:ザ・ギャザリングなどのTCGの手法を採り入れるというのは、ボードゲームにとって、長年くりかえされている大きなテーマの一つだ。『世界の七不思議』でドラフトが注目されたのも、そうした流れの一部。そして『十二季節の魔法使い』は、ドラフトの解釈を少し変えてみた。
よりTCG的に、カード間のシナジーやコンボを構築する楽しみを意識した作りになっている。たしかにそのためには、ドラフトはゲーム中ではなくゲーム開始時になければならないのだ。初プレイではゲームにならないという弊害があるのだけど、その分、構築の自由度が強調されている。
そういうものとして、嫌いじゃない。ゲームとして客観的に評価するなら、ぜんぜん褒められないけど……。