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遊星ゲームズ
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2014/12/03 22:38

マルチプレイヤーズゲームからソロプレイゲームを作る
 ゲーム・論考

 Board Game Advent Calendar 2014 の3日目。今回はせっかくだからクリスマスらしい話題ということで、一人用ゲームについて書こうと思う。
 しかしこれが。ほぼ同人とはいえいろいろゲームを作ってきたけど、そういえばソロプレイ用のゲームは作ったことがない。
 そんな奴が書く話で、どちらかというと思考実験だ。経験者が語る役に立つ話は期待しないように。


 いわゆるドイツゲームと呼ばれる種類のボードゲームは、3人以上(本当は4人以上)で遊ぶために特化して発展してきたといっていい。そんなドイツゲームのファンだから、1人用ゲームにはどこか専門外という遠慮がある。
 自分の場合はそんな感じなのだけど、でもこれ、最近は出自の違う作り手たちが増えてきているんじゃないかと感じている。
 一人用のゲームが注目をあびるようになったことは、最近のゲームマーケットで特筆すべき傾向のひとつではないかと思う。さらに加えるなら、二人用、協力ゲーム、二陣営協力ゲーム、といったあたりのゲームがずいぶん増えた。これらをひっくるめて漠然と思うのは、ドイツ産ボードゲームの系譜にはなかった遺伝子なのではないかということだ。
 ドイツゲームでなければなんなのかというと、それはコンピュータゲームだろう。
 ボードゲームはいまや、マニアックなオタク趣味ではなくなった。プレイヤーも増えたし、ゲームデザイナーも増えた。数年で何桁か増えただろう。当然、いままでボードゲームを遊んでこなかった人も多いはずで、それはプレイヤーにも作り手にもいえる。はなからドイツゲームと違う思想で作られたゲームが増えているとしても、自然なことだと思う。
 そうしたゲームが、最近とても興味深いのだ。外国の真似ではない、日本独自のボードゲーム文化が育ってきたのだと、もしかしたらいえるのかもしれない。
 ほぼマルチゲーム専門の自分からしたら、あこがれのような気持ちがある。ちょっと作ってみたくなってきた。
 そこで、一計だ。慣れ親しんだドイツ流マルチプレイヤーズゲームと、ソロプレイゲームとを相互に変換する方法を考えればいいんじゃないだろうか。

.ドイツ風すごろく

 すごろくを一人で遊ぶことを考えてみよう。考えるまでもないけど。サイコロを振り、出た目の数だけ進む。ゴールにたどり着いたら勝ち。それだけだ。100%勝てるし、ぜんぜんおもしろくない。
 で、これをマルチプレイにしてみる。ここで、勝敗に意味が出てくる。最初にゴールにたどり着いた人の勝利だ。一人で遊ぶよりはずいぶんおもしろいけど、もちろんこれでもゲームとしては足りない。
 すごろくに足りないものがなんなのかというのはいろいろと議論できるわけだけど、それはともかく。ここで、ドイツゲームにありそうな解法をひとつ示してみよう。

  • 1~6の任意の数を全員同時に宣言する。他のプレイヤーと宣言がかぶらなかったプレイヤーは、宣言した数だけ進む。

 すばらしいルールだ。ドイツゲームにいかにもありそうだし、たぶんある。これくらいのメカニクスを思いつくことができれば、ボードゲームは作れるだろう。
 ソロプレイでは不可能だったメカニクスだ。ちなみに、2人でもあまりよく機能しない。3人以上のマルチプレイにすることで初めて、こうしたゲームが可能になる。わたしがドイツゲーム的なデザインと思うのはこんな感じのもの。
 さてこのゲーム、元はすごろくだったのだが、サイコロが不要になってしまった。ドイツゲームはあまりサイコロを振らない。むしろ、コンポーネントにサイコロが入っていると時に嫌われたりする。それは、マルチプレイヤーズゲームにサイコロが不要だからだ。
 こう言い換えてもいい。

  • 他のプレイヤーはサイコロの代わりだ

 いや、あくまで極端ないい方ですよ。もちろんこれだけではないし、そのことは後で書く。
 ソロプレイのゲームにはたいてい、乱数装置がある。ちょっと考えてみてほしい。サイコロやカードなどの乱数装置をいっさい使わずに、ソロプレイゲームを作ることは可能だろうか? 作ったとして、それはゲームと呼べるものだろうか。パズルではなく? ゲームがパズルでないためには、予測できない部分が必要なのだ。だから、乱数装置を使わざるをえない。
 しかしそれをマルチプレイにしたら、サイコロはもういらない。他のプレイヤーがいるだけでもう充分に予測不能だ。他人の考えていることなどわからないのだから。

 これが、ソロプレイのゲームをマルチプレイに置き換える方法のひとつだと思う。ソロプレイゲームに必ずある乱数装置をみつけ、なんらかのマルチプレイ用メカニクスに置き換えてやればいい。
 上ではバッティングを例に使った。これは非常に便利なメカニクスなのだけど、個人的にはあまり好きではない。代わりに、オークションとかワーカープレイスメントとか、デッキとか、まあなんでもいいわけだ。

.人間という乱数装置

 他のプレイヤーはサイコロだと書いたけど。それじゃいかにも味気ない。本当にサイコロと変わらないのなら、わざわざ対人でゲームを遊ばなくてもいい。
 でも我々は、人と卓を囲んでゲームするのが好きだ。これはなぜだろう。サイコロと人間とでは、違うところがあるはずではないか。
 人との会話が楽しいとか、そういうコミュニケーションの楽しさというのはもちろんある。たぶん一番大切だろう。でもいま論じているのはゲームデザインの話なのだ。コミュニケーションの力を認めてしまうわけにはいかない。なにしろ、ゲームがなくてもコミュニケーションは成立する。テーブルにボードがなくても、人との会話は楽しい。これではゲームを論ずることができない。
 ゲームを作りたければ、まずコミュニケーションを無視しよう。とはいっても、コミュニケーションの楽しさを利用することはあるけど。
 ではコミュニケーション以外に、人間はどんな特性を持つだろうか。それは、癖や性格の違いだ。乱数装置として見たとき、乱数の分布が均等でなく偏りがあり、個性がある。
 上に出した例でいえば、強気で6を何度も宣言するプレイヤーもいれば、地道に小さい数字で進むプレイヤーもいるだろう。性格が均等でないから、それを「読む」ことができる。
 一般的な話として、偏りのある乱数は均一な乱数よりもおもしろい。1D6(6面サイコロ1個)よりも、2D6(6面サイコロ2個の合計)のほうが若干おもしろい。2D6には偏りがあるからだ。
 そういう意味で、人間は理想的な偏りを持つ乱数装置だといえる。いや、そんな言葉では足りない。信じられないほど理想的だ。最初から興味深い偏りがあり、個性があるし、さらに状況に応じ偏りを変えさえする。
 単純なサイコロよりも、人間のほうがおもしろい。これはとても大切なボードゲームの要素だ。
 マルチプレイヤーズゲームには、最初からすばらしい道具が与えられていた。それを殺さず活かしてやれば、ボードゲームは完成するのだ。

 そう考えると。
 ソロプレイゲームの乱数装置をプレイヤーに置き換えることで、マルチプレイヤーズゲームを作ることはできるだろう。でもそうした場合、たぶん元よりおもしろくなってしまう。それはいいことだし、問題ないのだが。
 問題あるのは逆のほう。マルチプレイヤーズゲームをソロプレイゲームに置き換えることのほうだ。こちらは意外と難しい。
 サイコロよりも人間のほうがおもしろいのだから、人間をサイコロに置き換えたらつまらなくなってしまう。人間のおもしろさをよく引き出した、ドイツゲーム的基準でいう「いいゲーム」ほど、代わりの乱数装置を見つけるのが困難になる。
 上に挙げた例なら、一人用すごろくに戻ってしまうのだ。
 これは難しい問題だ。

.サイコロよりもおもしろい

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 いわゆるドイツゲームとは、人間のおもしろさを引き出すことで進化してきたゲームだ。そして、人間は装置としておもしろすぎる。だから、対戦相手を省いてソロプレイルールを作るのが難しい。
 しかし最近、そうでもないゲームが増えている。
 いま世界の潮流は、20世紀末から2000年代のドイツゲーム群とは違う方向に向かっている。その象徴ともいえるのが、ドミニオンに代表されるデッキゲームだ。
 デッキも、サイコロと同じ乱数装置のひとつ。しかし、比べものにならないほどおもしろい。乱数装置としてのおもしろさでは人間に匹敵しうるかもしれない。これほど優秀な装置を搭載したゲームがつまらないわけがない。デッキゲームのゲームデザイン上の戦略といえる。
 だから、マルチプレイヤーズゲームとしてのインタラクション機構に関してはあまり作り込まれていない。デッキだけでも充分におもしろいせいで、必要ないのだ。
 そんな「最近のゲーム」の特徴をまとめると、こうなる。

  • 人間以外の乱数装置を持ち、プレイヤー間インタラクションへの依存を減らしたゲーム

 インタラクションを薄めた代わりに、単体でおもしろい装置を採用する。触っているだけでおもしろいメカニクスがあるのだから、当然、ボードゲームとしてもおもしろい。
 極めて単純な話だ。身も蓋もないというかなんというか。
 これ、コンピュータゲームなどのソロプレイゲームがずっとやってきたことなのだけど。ドイツゲームの世界から見たらちょっとしたコロンブスの卵だった。2006年のドイツ年間ゲーム賞(SDJ)『郵便馬車』の頃からこの傾向が強くなり、2009年の『ドミニオン』の頃には完全に定着してしまった感がある。いまでは当たり前になってしまい、ソロプレイ感という言葉を見ることさえなくなってしまったほどだ。
 こういう設計のゲームなら、比較的容易にソロプレイルールを作れる。
 成功例のひとつは『サンダーストーン』だろう。あのゲームのソロプレイルールは、マルチプレイと変わらないほどおもしろい。また、ソロプレイ専用のデッキゲームでは『シェフィ』や『ロビンソン漂流記』などがある。

 余談だけど。この方式のもうひとつの利点は、2人でも3人でも遊べてしまうということだ。
 ふつうボードゲームは、4人以上でしか遊べない。3人からと書いてあっても、3人でまともに遊べるゲームというのは少なかった。『カタンの開拓者たち』などは最たるもの。かつてはそうだったのだ。
 インタラクションの強いマルチプレイヤーズゲームでは、ゲーム内に協力関係と対立関係が生まれる。3人の場合、この組み合わせは常に1人対2人になってしまう。こうなれば、だいたいは2人のほうが勝つだろう。つまり展開が固定化しやすい。ゲーム内に発生するプレイヤー間の関係性について、組み合わせの数が足りないのだ。
 でも最近のゲームは、驚くほどふつうに3人や2人で遊べてしまう。少人数のほうがいいくらいのゲームもけっこうある。インタラクションによらず単体でおもしろい装置を使う、そんな最近流行の設計がこれを可能にしているのだ。
 なるほど間違いのない方法だったのだと、いまになってみれば思う。『郵便馬車』の頃は、これが許されるのかと思ったけど。
 代わりに失われたものもある。昔のドイツゲームを懐かしむプレイヤーもいるだろう。わたし自身にもそんな気持ちは若干ある。

 さて。マルチプレイヤーズゲームをソロプレイゲームに置き換える方法を再度考えてみよう。
 まず、マルチプレイ用のメカニクスを単純にサイコロに置き換えてみる。これで充分おもしろい場合もあるかもしれない。でもたぶん、たいていは物足りないゲームができあがるだろう。人間と比べ、サイコロはつまらないからだ。おもしろさが足りなくなってしまったら、それはもうゲームとしてのかたちを保てないかもしれない。
 ではそこで、まったく別の、おもしろい乱数装置を導入してみたらどうだろう。たとえば、デッキとか。
 ……ぜんぜん違うゲームになるかもしれないけど。でも、そういうことじゃないだろうか。

.結論

 いろいろ書いたけど、まだ机上の空論ですよ。作ったことないし。
 こんな感じで、ひとまず考えがまとまった気がする。気が向いたら、いままで作ったゲームのソロプレイルールでも作ってみようかなと思っている。
 もっとも、最初からソロプレイ用ゲームを作ったほうが早いかもね。


2014/11/30 03:39

イスタンブール
 ボードゲーム

2014/11/30 03:39 てらしま
イスタンブール
Istanbul
2014年
Pegasus Spiele
Rudiger Dorn
2-4人
60分
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 ドイツ年間ゲーム大賞(SDJ)のエキスパート部門を受賞したゲーム。部下を引き連れて街を歩き回り、宝石を集める。
 なんか思うのだけど、SDJにノミネートされたり受賞したりするゲームって、もはやひとつのジャンルのようになっていると思う。これが一般ユーザに一番支持されているわけではないし、マニアに一番支持されているわけでもない。その中間くらいで、軽いというよりルールが導入しやすく、コンポーネントが最高級に豪華、というような、厳しい条件に合致するものだけが対象となる。もちろんかつてはそれが主流だったのだろうけど、いまは乖離が顕著になっている。いってみれば、ガラパゴス進化だ。本賞もエキスパート部門も傾向は同じだ。
 こう書くとネガティブな話のようだけど、そうでもない。そういうゲームを権威づけするという意味がある。
 普通にゲーマーが自分が好きなものを選んでしまうとマニア寄りになりすぎるし、かといって一般受けしやすい軽いものをと思うと今度は軽くなりすぎる。二極化なんて話がでるのは、ユーザ側の意識がそう見えさせているんじゃないかと思う。同じような事情は当然供給側にも波及するだろうし。一般受けを狙って軽くなりすぎず、しかしあくまで重くなりすぎないゲーム、いわゆる「ドイツゲーム」という言葉がこれを指している部分もあると思うのだけど、このジャンルは、誰かが権威づけして守ろうとしなければ消えてしまうんじゃないか。
 少なくとも、そういう傾向を意識した上で見るなら、価値のある賞といえるのではないか。たしかに、そうしたものがなくなってしまったら、そこはもう我々が好きなボードゲームではなくなってしまうのだから。
 テラミスティカとかを喜んでやってる自分の嗜好とは別の話だけど。最近はそんなふうに考えていて。

 急に国内の話になるのだけど。今度「ゲームマーケット大賞」という賞が新設されるらしい。これも有識者賞で、ゲームマーケットで販売されたゲームが対象になる。
 自分がこの賞に期待しているのは、SDJと同じようなこと。市場に任せておいても守れない、でも守ったほうがいい文化への貢献だ。少し過激ないいかたをするなら、文化への積極的な干渉といってもいい。これは一般的なユーザが求めるものとは違うかもしれないけど、でも有識者賞というのはそういうことだろう。
 もちろん最初からうまくはいかないだろうし、まだ方向性もはっきり決まっていないかもしれないけど。こういう賞って、業界内の人間関係賞になっちゃって有名無実化するケースが多いし、そうならないといいなあと思いつつ、でも期待しているのだ。

 イスタンブールの話だった。
 16枚のタイルを組み合わせて作られた街を、手下を連れた商人が歩き回る。各タイルにはいろいろな効果があって。商品を獲得したり、それを売ってお金を得たりする。
 目的は宝石を集めることなのだけど、宝石の獲得方法はいろいろある。商品を宝石に交換してくれるおじさんがいたり、お金で売ってくれるおじさんがいたりする。
 特徴は、手下を連れた商人の動き方とアクションの実行方法。大きな商人コマの下に、小さな手下コマを4個積んだ状態でゲームは始まる。手番には、いまいるマスから2マスまで移動でき、移動先に手下コマを1個残すことで、そのマスのアクションを実行できる。移動してアクションを実行するたびに手下が減っていく。手下がいなくなったら、もうアクションを実行することができない。
 ただし。移動先のマスに手下コマがすでにある場合は、そのコマを回収しながらアクションを実行できる。
 つまり、一度やったアクションを数ターン後にもう一度やるのが効率的な動きということになる。3つくらいのアクションをずっとくりかえしているのが一番効率がいい。
 このギミックがゲームの軸だ。ただ移動するだけで移動するだけではなく、計画的に動かなければならない。

 タイルの並べ方で、いろいろなパターンのマップを作ることができる。
 初期配置を見てどのルートにいくかを考える、ドミニオンの王国カードのようなシステムということもできる。やっぱりこのメカニクスはとても優秀だ。
 推奨の配置方法が3つ用意されているのだけど、ランダムで配置してもかまわない。個人的には、ランダムが本領だろうと思う。もっとも、デッキゲームのサプライほど劇的に変わるわけでもないのだけど。
 ゲームによって、たとえばお金を稼ぐことができるタイルとお金で宝石を買えるタイルが近くにあったら、この2つを軸に戦略を組むことができるだろう。とはいえ他のプレイヤーが近くにいると邪魔になる。このタイルを目指すプレイヤーが他にもいるなら、自分は別のことをやったほうがいいかもしれない。宝石が早いもの勝ちになっているから、そのあたりに、控えめなプレイヤー間インタラクションがある。
 そういう作りもドミニオンと同じ。見た目より軽く、配置によってゲームが変わるから何度も遊びたくなる。この見た目で、じつはドミニオンのフォロワーだ。
 ただ、そのことが欠点にもなっている。
 もう絶対逆転できない状態に、わりとすぐになる。なにしろ、宝石はどんどん高くなっていく。放っておいたら買えなくなってしまうのだ。アイテムで生産力を高めたり、いろいろなことができるのだけど、そんなことより最初に一番安い宝石を獲得したプレイヤーがそのまま勝ってしまうゲームが、わりとある。
 それと関連して、マップによっては、明らかに有利な戦略がある。これは1番手プレイヤーが必ず実行することができる。1番手プレイヤーは非常に有利だ。
 そうした問題はもちろん作り手もわかっているのだろう。このゲーム、コンポーネントの中にサイコロがある。泥縄的なゲームデザインで、あまりきれいではない。あとそれ以上に、単純に乱数を足しても1番手優位は変わらないのだ。たしかに揺らぎは作れるけど。ゲームデザインが陥りがちな罠という感じがある。
 そういうダサさがあって。大賞これでいいの? と最初は思ったのだけど、でもやってみたらおもしろいし、悪くはないと思う。もう少しうまくやれたんじゃないかと思うものの、嫌いじゃない。

 あ、あと注意点。マニュアルにある最初のゲーム用のセットアップは、最悪レベルでつまらない。使わないか、練習用と割り切って使うくらいにしとくのがおすすめ。


2014/11/24 12:52

エニグマ
 ボードゲーム

2014/11/24 12:52 てらしま
エニグマ
Enigma
2014年
Zoch
Touko Tahkokallio
2-4人
30-45分
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 これ最近けっこう気に入っている。みんなでパズルをやるゲームだ。なんかもう、ゲームなのかどうかも怪しいくらいパズル。
 いちおう、勝利点を稼いでそれを競うゲームではあるのだけど、だんだん、パズルやってれば楽しいしそれでいいんじゃないかと思えてくる。
 4種類のパズルが入っている。各ラウンドには、スタートプレイヤーから順番に、好きなパズルを選ぶ。他のプレイヤーが選んだパズルは選べない(用具が1セットしかないので)。全員が選んだら、いっせいにスタート。
 誰か一人がパズルをクリアしたら、砂時計をひっくり返す。この砂時計が落ちきったら、パズルタイム終了だ。
 ちょっとおもしろいのはこの後。パズルの答え合わせをして、回答が正しかったプレイヤーは、テーブルの中央にタイルを置くことができる。カルカソンヌのように、すでに置かれているタイルに隣接させて置く。そしてカルカソンヌのように、自分のコマをタイルの上に置くことができる。タイルにはパイプが書かれていて、このパイプの経路が閉じたらエリア完成。コマを置いていたプレイヤーに得点が入る。
 もちろん、よりたくさんパズルを解いたプレイヤーが有利だ。なのだけど、そこにちょっとカルカソンヌ要素が入っていると。単純に正解なら1点ではないから、負けていても逆転の目がある気になれる。
 でもそれも、パズルを楽しむための要素だろう。主役はあくまで、パズルだ。

 これ、すごくいいと思うのだ。ゲームとしてではなく、パズルを遊ぶ仕掛けとして、とてもいい。
 ゲーム部分であるカルカソンヌ要素は、ゲームとしては大したものではないのだ。でも、単純に正解1点では実現できない盛り上がりあがるし、パズルを解こうと思わせるモチベーションを煽ることができている。
 ゲーミフィケーションを施すことで、繰り返し遊べるようにしたパズル集。というのが、実態に近い表現だろう。いいじゃんパズル楽しいし。
 そう考えるとこれ、すごくおもしろいことをやっているのかもしれないと思う。


2014/11/24 00:51

木曜ゲームマーケット2014秋収穫祭
 日記

 といってもそんなにやらなかったんだけど。
 ゲムマ直後の木曜日に、いわゆる木ドミ(「木曜ドミニオンしない会」)で、ゲムマのゲームを少しだけ遊んだ。

  • スタンプグラフィティ (ちゃがちゃがゲームズ)
     秋の新作じゃない。第2版なのかな。
     なんかもう、カードはエンボスだし、ルールブックも多国語版で入ってるし、すごい品質になってる。
     ゲームの方も充分な完成度。
     こういうコミュニケーション系とか絵を描く系とか、自分は買わないし敬遠してるところがある。それは、ゲームとして作られてない、いわゆるコミュニケーションツールであろうとしかしてないものが多くて危ないから。そういうのを前にすると、自分みたいな奴は困っちゃうんだよね。
     でもこれくらいの出来になっているなら(ゲーム面で)、自分でも充分に遊べる。けっこういいんでは。
  • 星刻のレムリア (Manifest Destiny)
     ルールを間違えてたので、また今度もう一度やってから。
     とはいえわかることもある。けっこうダメそうな感じがした。煩雑さ、ダウンタイム、など、悪くいうならいろいろいえる。なにがおもしろいと思って作ったのか、ちょっとわからない感じ。
     とはいっても、前回のアルスアルキミアのダメさほどではなく。その意味ではだいぶいい。
     例えば自分はツォルキンをおもしろいと思っていないけど、もちろん世間的にはあれを好きなゲーマーがたくさんいる。自分はテラミスティカ大好きだけど、あれをダメという人もそれなりにいる。もしかしたら、それくらいの感じになってるかもしれないと思う。最近の重ゲーってほんとわからなくて、傑作と駄作が紙一重だから(とはいえダウンタイムは大抵の人に嫌われがちかな)。
     いずれにしろもう一度遊んでみたいし、自分以外にもゲーマーに遊んでみてほしいという気がする(正しいルールで)。

 あとは、拙作ワールドモンガーを遊んでいただいたりもしてた様子。
 自分が買った奴もそれなりにあるので、機会を見てどんどん消化したい。

2014/11/15 22:53

ゲームマーケット2014秋 出展情報
 日記  ゲーム制作

 ゲームマーケット2014秋、明日です。楽しみですね。
 当サイト「遊星ゲームズ」も、いつもながら出展します。最近サイト名変えたんですが、出展名は古い「遊星からのフリーキック」になります。

  • I01 遊星からのフリーキック

 です。
 お品書きは↓。

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 新作は『ワールドモンガー』とポストカードゲーム『12分クエスト』です。
 12分クエストは、なにか買っていただいた方におまけてお渡ししますが、単品の場合は100円です。

 そういえば『仮面の王』がベータ版のまま正式版を作れてないです。なのであいかわらずベータ版ですがもしご入用ならお声かけてください。
 あと『テーブルゲームデザインの本』はコミケで出した5号があります。他の号も在庫あるぶんは持っていきます。

 では会場でお会いしましょう。

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