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遊星ゲームズ
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2006/10/10 21:17

狼と香辛料Ⅲ
 読書

狼と香辛料Ⅲ
支倉凍砂 電撃文庫

2006.10.10 21:17 てらしま

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狼と香辛料Ⅲ
2006/10/10 23:52 読書
狼と香辛料Ⅱ
2006/06/19 02:18 読書
狼と香辛料
2006/04/30 01:32 読書

 新刊が出るたびにすごい勢いでおもしろくなっていく、稀有なシリーズである。一巻を読んで「微妙」とかいっていた立場としては、なんつーかいやまいった。
 とにかく文章が俄然うまくなっている。一巻ではおぼつかないところが多すぎだったのに、巻が進むにつれてどんどん読みやすくなり、この巻ではもう貫禄が漂っている。
 文章だけではない。ちょっと場面転換がムリヤリだなとか、不必要に同じ表現をくりかえしてしまったりとか、キャラクターがストーリー上の要請から喋っていたりとかそういうのが、はっきりいって一巻には多すぎたのだ。よくこれで受賞したなと思うくらい。
 しかし、三巻まできてしまえばもう、そんなものはまるで感じさせない。たぶん、世界観やキャラクターがこなれてきたということだろうとは思うのだが。
 読んでる最中は、電撃文庫だなんてことはすっかり忘れてたくらい。

 というか、よりいっそうライトノベルからかけ離れたモノになりつつある。
 アクションがあるわけでもなし。ネタは相場だし、主人公は少年じゃないし。
 少年ジャンプにカイジが載ってるようなものだと思うんだが。もちろんおもしろいんだからいいんだけどさ。だいたい、おもしろいマンガって同じ雑誌に連載されてる他のマンガからは浮きまくってるものだし。
 一巻からそうだったのだが、主人公のキャラクターがいい。
 この人、切羽詰ったときに感情や気合ではなく商人としての知識と経験に頼る。どうしたらいいかわからないからとりあえず商売になることを考える。
 基本的には相手を騙そうがなにをしようが気にしない。世界観が現代だったら犯罪小説になっている。でもこの世界の商人にとってはそれがあたりまえで、周囲の商人たちもそれをわかってるし、利益があるとなればみんな平気で詐欺の片棒を担ぐ。
 いまの世の中、そういう考えかたのほうが納得できちゃったりする時代だったりするんだろうと思う。『カイジ』なんかめちゃくちゃおもしろかったわけだし、『ジパング』でも石原莞爾がそんなこといって、草加の理想に説得力ある手段を与えてたりしてたわけで。もちろん、ライブドアだのなんだのの騒ぎがあれだけ加熱するのは、みんなああいう世界にあこがれてるからなのだ。村上みたいに、見るからに人間を捨てちゃった顔になるのはやっぱりごめんだけど。
「最後は愛の力」なんて話は読み飽きてるしもはや白けるだけじゃないか。三十年ほど前の日本かいまの韓国ならともかく、世界一成熟した市場を持ついまの日本の読者であるわたしたちは、ストレートに正論を述べられるだけじゃ納得できないのである。
 でもライトノベルはそればっかりやってきて、しかも若い読者向けに、ものすごくわかりやすくそのまんま「愛」って書いちゃったシロモノばっかり、いまだに読まされてるわけなのだが、やっぱりそれじゃものたりない。ていうか飽きた(いやそれはもちろん、わたしの歳が想定読者層よりだいぶ高いからなんだけど)。
 金儲けのためにしか動かない、利益のためにはなんでもする商人たちの世界というのは、わたしのようなちょっと年齢の高すぎるライトノベル読みにとっては、待ち望んでいた話だったという気がするんである。
 で、そういういろいろの上で語られるあのオチだから、おもしろいんである。

 いやもう、この巻あたりになればそろそろはっきりいわなければならないと思うのだが。傑作シリーズだ。

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2006/10/06 15:06

バナーとかトップ画像とか
 日記

 作りたいなとかふと思った。微妙にヒマができるといろいろ考えます。しかしサイト名はサッカーとSFで、内容はボードゲームとライトノベルなサイトのイメージっていったいなんだorz


2006/10/06 10:48

郵便馬車
 ボードゲーム

2006.10.06 10:48 てらしま
郵便馬車
Thurn und Taxis.
HANS IM GLÜCK
Karen & Andreas Seyfurth
2-4人(4人)
60〜120分
thx to play:game

 インストを受けてもどんなゲームなのか掴みづらいと思う。ルールを把握すること自体はさほど大変でもないが、説明を受けたところで、プレイヤーが一体なにをすればいいのかがイメージできない。
 まあ郵便網を作ればよさそうなのだが、むやみに長く作ってもあまり得はない。それどころか、考えて行動しないと「いっさいなんの価値もない行動」がとれてしまうのである(これはもう、他人に影響すらほとんどしない、単なる停滞だ)。
 普通、最近のゲームは親切にできていて、プレイヤーの行動は必ず、わずかずつでも進歩につながる。得点が伸びるとか生産力が伸びるとか。
 しかし郵便馬車は、そんな親切なゲームではない。明確な目的に添った計画と状況分析が必要なゲームなのである。

yuubinnbasha.jpg ボードにはドイツの地図。その横には、6枚表向きになった地名カード。手番プレイヤーはまず、その6枚か裏向きの山から地名カードを一枚とり、手札に加える。
 次に、手札から一枚を自分の前に「郵便網」としてプレイする。これは地図上で一筆書きになるようにプレイしなければならない。一筆書きにプレイできなければ、その郵便網は開通に失敗して、すべて破棄されてしまう。
 さてその次。郵便網が3枚以上のとき「完成した」と宣言することができる。完成すると、その都市に家を置くことができる。ただし全部ではない。地図は地域ごとに色分けされており、家を置くことができるのは「郵便網の中の一色の地域の都市すべて」か「郵便網の中にあるすべての色の地域に一つずつ」のいずれか。
 で、この完成をおこなったときに得点の条件を満たしていれば、得点が入る。条件はいろいろある。

  • 完成した郵便網の長さが5、6、7以上のとき
  • 指定された地域の都市すべてに家が置かれたとき
  • バイエルン(まん中にある最大の地域)以外のすべての地域にそれぞれ一つ以上の家が置かれたとき

 他にもいくつかあるけど。ちなみに、各都市にはプレイヤー全員分の家が置ける。
 この「得点」というのが曲者で、これは重ねられた得点チップを上から順にとっていくかたちになっている。得点方法はいろいろあるが、すべて、一番最初にその方法で得点した人の得点がもっとも高い
 つまり競争なのである。
 加えて「公人の助け」というのを1ターンに一回ずつ受けられる。カードを2枚とれるとか、2枚プレイできるとか。
 感覚としては「拡大再生産」でも「限られた資源の奪い合い」でもない。「スプリント勝負」だ。
 弱めでもインタラクションがあるから単なるタイムアタックではないが、まあ競馬くらいの感じか。

 なにしろ得点はすべて場に配置されており、その他にはない。これらをいそいでかき集めるわけなのだが、そのために必要なノウハウというのが、よく考えなければわかりづらいのだ。
 考えれば効率のいい順序が見えてくるのだが、考えなければ無駄ばかりになってしまう。スプリントなので、無駄は即、敗北につながる。経験者が絶対的に有利である。
 たとえばわたしがアフリカ系トップアスリートの身体を手に入れたとして。それですぐにアサファ・パウエルと100メートル勝負をやれるわけがないのである。走りかたを知らないのだから。
 似たような面子で繰り返し遊ぶ場合、戦略開発の技術競争になる。
 もっとも効率のよい方法を知っているかどうか。それが失敗したときに次善の策をいくつ知っているか。先行逃げ切りのパターンを持っているか、ローペースのレースで勝ちきる方法があるかどうか。
 終盤に追い上げるパターンを狙うとしても、そのための布石は確実に打っておかなればならない。どの方法でもミスは敗北だし、無駄な行動は敗北だ。1ターン目から、ゲーム終了までの計画を意識して行動しなければならない。
 そういうゲームである。
 まあ運も大きいので、あるていど戦略が確定してきたら「奇跡のようにうまくいってしまったプレイヤー」が勝つというパターンが多くなりそうな気もするけど。

 基本的には、さすがは賞をとったゲームだ。おもしろい。いろんなゲームからシステムを流用していながら、ゲーム性それ自体は独特のものになっている。
 そのあたりは、『プエルトリコ』のKaren & Andreas Seyfurthらしいという気もする。どこかごちゃごちゃした感じの寄せ集めみたいなシステムながら、実は無駄がなく、なぜかプレイ感は斬新でバランスもいい。
 ただ、普通の遊びかたができないゲームだとも思う。
 なにしろこれは技術開発が必要なゲームだ。1歩目を踏み違えたらもう負けているかもしれない世界なのだから、ゲーム内の思考だけでは足りないではないか。走りかたを知る必要がある。
 数人で数回遊び、ゲームの流れがわかったら議論をすべきだと思う。そして最速の方法を捜しだし、そのパターンに勝ちうる方法をいくつかピックアップする。戦略チャートでも作り、またプレイして修正する。そうして戦略の完成度を上げていくというような、特殊な遊びかたがいいんじゃないかと思う。
『原始スープ』とか『フィレンツェの匠』とか、ああいうのと同じだ。プレイ時間も短いし「そういうゲーム」に見えないというのは問題かもしれないが。

 というわけで戦略チャートを作ろうとずっと思ってるんだけど、まあそのうちだな。

cut4.jpg

2006/10/03 23:49

トラックバックスパム喰らった
 日記

 なんとなく作ってみたまま活用されることもなかったしする気もあまりないトラックバック受信機能に、いかにもなスパムが飛んできておどろいた。
 ていうかリンク先がgoogleっていうのがよくわからんスパムだが(もちろんもう消した)。

 よくURL見つけたなと思ったけど、考えてみたら最近、トラックバックURL表示をテキストボックスにしてみたのがいけなかった様子。どうせ敵はロボットだけど、つまり「テキストボックスにURLが入ってたらトラックバックURLだ」と認識するロボットがいるわけか。いわれてみればけっこうそうかもと思ったり。
 でテキストボックスの中を数値参照にしてごまかしてみた。どうかなー。どきどき。


2006/09/27 23:06

W-ZERO3 3
 日記

W-ZERO3 4
2006/11/08 00:37 日記
W-ZERO3 3
2006/09/27 23:28 日記
W-ZERO3買った2
2006/09/04 21:55 日記
W-ZERO3買った
2006/09/03 20:24 日記
W-ZERO3es
2006/07/04 21:20 日記

 ついうっかり モバイルベストのレザーフィットケース などというものを買う。
wz3withkb2.jpg
 で↑こんな環境になった(変わってないけど、ケース置いたらサイズがわかりやすいので)
 こんなのを携えてモスバーガーやサイゼリアに入り浸る毎日だったり。モスバーガーの隔離喫煙室が最近のお気に入りですなー。

 それにしても電池がもちません。通信してるとほんとに1時間で切れる。通信しなければ(わたしの使いかたで)8時間くらい?
 お決まりのハングアップも経験したし。まあモバギで慣れてるからちょろいもんですよあんなの。電源ボタンもリセットボタンもきかなくなるけど、そんなときは電池を抜いてしまうのです(つーかそれしかない……)。
 ……もう、どう考えても電話の性能じゃないですが。まあ見てのとおり電話ではないし。
 このへんの技術に期待しつつ。


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