日本代表のルネさん( @re_ne )が優勝してきたようす。きのうずっとtwitterでtsudaってた @kabibouzu さんのツイートを見て応援してた。
ツイッター実況からの情報ではそんなに細かくわからないけど。ピンチもあったようだけど、全体的に危なげない全勝優勝だったようで。
どうやらこれ、日本のドミニオン人口がずいぶん多くて、レベルが高いんじゃないかという感じがある。サッカーでいったらブラジルなんじゃないか(※)。
あ、でもあれよ。準決勝と決勝は一発勝負だったしピンチもあったんだから、どうなってもおかしくなかったわけではあるのです。そこで勝った実力は日本がどうとかじゃなく、プレイヤーの力なのだけど。
特に東京近郊の人口密度がやばいんじゃないか。そこらの野良大会でも50人以上は軽く集まるし、賞金が出た今回の日本選手権は200人以上が参加していた。
優勝したルネさんは、東京新宿で毎週開催されている ドミニオン木曜会 などで練習していた。この会も平日夜にも関わらず、多いときは20人を超える人数が集まってドミニオンを遊んでいる。
対戦ゲームにおいては人口密度が必要な場合というのがあって。ゲームセンターの対戦格闘ゲームでも、都市圏のレベルがやたらと高くなる現象があったりする。
ドミニオンも複雑なゲームなので、すごくたくさんの回数プレイしないとああいうレベルにはならないわけで。
などと思う。そういう、ちょっと空気読まないレベルになってるかもしれない日本のドミニオンなのです。
とはいえ、ドミニオンはネットでもできる。周囲にプレイヤーが少ない環境でも経験を稼ぐことはできるし、地理に関係なく強豪がいてもおかしくないとは思うのだけど。
まあとにかくおめでとうございます!
なんかドイツ年間ゲーム大賞を獲ったということで。
だからってどんなすごいゲームかっつーとそんな印象でもないんだけど、まあしかし、さすがにちゃんと楽しめる。って感じ。
あとどうやらアメリカでは2006年に出ていたんだけど、ドイツで出回ったのは去年だったから今回の受賞、みたいな微妙なところがあったりもするらしい。
6色×6種類の形で、36種類のタイルが入っている。木のでかいタイルだ。この豪華さはいい。
これを袋から引いて、手札を作る。
手番がきたら、手札から何枚か選んで場に出す。このときの出しかたがいろいろある。
ひとつの列は必ず、同じかたちか同じ色で構成されていなければならない。同じかたちの列の中では、同じ色のタイルがあってはならない。同じ色の列の中では、同じかたちのタイルがあってはならない。
1列の枚数は最大6枚までということになる。
で、このタイルを置くたびに得点が入る。列の2枚目を置いたら2点、5枚目を置いたら5点だ。6枚目を置いた場合は特別に、さらに6点のボーナスがついて12点入る。
ちょっとめんどくさいのは、得点を記録する方法が用意されてないところ。箱に入っているのはタイルだけだ。得点はメモ用紙とペンでも用意して、自分で記録しないといけない。
タイルが全部なくなるまでこれをくりかえして、一番得点の高いプレイヤーの勝ち。
タイルは袋からランダムで引くので、列が長くなればなるほど、それを引ける確率は低い。理屈でいえば、5枚目よりも6枚目のほうが2倍難しい。そういう数学的にしっかりした作りになっている感がある。
あと、1枚のタイルでも色で使うか形で使うかという選択がつねにあり、また盤面の展開も刻一刻と変わっていく。
そう、たしかによくてきている。
大賞にふさわしいというほどすごい印象はあまりないにせよ……、まあ、毎年そんなすごいゲームが出るわけでもないし、いろんな意図がある賞だということはとっくにわかってるわけではある。
今回のドイツ年間ゲーム大賞は、エキスパートゲーム大賞を新設した。そちらを受賞したのは『世界の七不思議』だ。あれがエキスパート向けなのかと考えるといろいろあるが、世界の七不思議の受賞自体はわりと素直に納得している。
もしもエキスパートゲーム大賞がなかったら。たぶん世界の七不思議がドイツ年間ゲーム大賞だったんだろう。
クゥワークルはたしかにいいゲームだけど、毎年そんなすごいゲームが2本も出るわけではない、ってところなのかなあ。来年どうなるのかという感じ。
オリンポスの神々が見守る古代ギリシャ世界。プレイヤーたちは部族のひとつとなり、この地を開拓する。神話時代のお話なので、地中海にはまだアトランティスが浮かんでいたりもする。
デザイナーは『スモールワールド』のフィリップ・キーヤーツ。たしかにそれっぽいところもありつつ、プレイ感はけっこう違ったりもする。
これかなり好き。
ギリシャ世界(と海に浮かぶアトランティス)の地図が描かれたボードと「発見タイル」が並んだ発展ボードの2枚がある。地図上で領地争いをしつつ、その領地から産出された資源をつかってさまざまな発見をしていく。
発見タイルにはもちろん、さまざまな能力や勝利点がある。武力が上がる剣とか、移動力が激しく向上する騎馬や航海術とか。
おもしろいところだけど。これ意外と、マップよりも発見タイルのほうの比重が大きい。マップ上で領地争いをするのは、発見のための資源を確保するためだったりする。
ゲームシステムとしては『テーベの東』や『80日間世界一周』で有名な時間システムが採用されている。『グレンモア』なども近いだろう。
手番はつねに、時間トラック上で一番うしろのプレイヤーがおこなう。時間のかかることをすれば、次の手番が回ってくるまでに時間がかかる。逆に手番に時間をかけなければ、2回連続で手番が回ってくることもある。
この時間システム、完成度が非常に高く、おもしろいゲームが多い気がする。
時間のかかることをすれば手番が遅くなるわけだから、これだけでもジレンマがある。また、つねに後ろの人の手番というのは平等感があり、なんか納得できる。
要素はけっこうたくさんあるのだけど。そのどれもがおもしろい。
発見タイルなどで「武力」が手に入り、他のプレイヤーや現住民族と戦争したりもする。この戦争のルールがとてもおもしろい。
とりあえず、戦争は「攻撃側が勝つ」。……なかなかに、常識を覆すルールだ。
ただし、武力によってかかる時間が変わってくる。武力が上回っていれば、経過時間1で勝てる。相手と同じなら、2。相手よりも小さければ、3だ。
この解釈は斬新だ。時間トラックのシステムともかみあって、とてもおもしろい効果になってる(知らないけど、ウォーゲームの世界にはすでにあったものだったりするんだろうか)。
戦争以外だと「稲妻」というのがある。名前は稲妻だけど、絵はゼウスの顔。このへんはどうなんだこれって感じだけど(笑)。時間トラックの途中に何箇所か「オリンポスカード」をめくる場所がある。これは、そこらにいるオリンポスの神々が登場し、なにかイベントが起きるというもの。
まあいわゆるイベントカードなのだけど。このとき、いい効果は稲妻を一番多く持っているプレイヤーに、悪い効果は稲妻が一番少ないプレイヤーにいく。
ただ単に乱数を足したわけではなく、ちょっとコントロールできるようになっている。
あと、発見タイルの初期配置。ボードにコストが書かれており、その上にランダムで並べる。
登場する効果は毎回同じだけど、そのコストがゲームによって違う。あるゲームでは木材で作れたものが、次のゲームでは穀物で作れる。
もちろん、武力も稲妻も、発見タイルで増える。ふつうなら「鉄は武力」とか、テーマに沿ったコストになっているだろうし、そのほうがいいところも多いのだけど。このゲームの場合、武力の材料は木材かもしれないし穀物かもしれない。
テーマ的にそれでいいのか? と思うところはあるものの。これにより、毎回違うゲーム展開になる。
他にもあるけど。細かいルールがとても多く、チットの種類も多いのだけど、そのひとつひとつに工夫があり、おもしろい。
プレイした感想では、見た目よりプレイ感は軽く、しかしそのプレイ感よりじっさいにかかる時間は長い。という感じだった。
とにかく要素が多く選択肢も多いのだけど、思ったよりも指針があり、それに沿ってプレイできる。だから短く感じるけど、やっぱり要素は多いのだ。気がつけばそれなりの時間はかかっている。そんな感じ。
この人の代表作といえばスモールワールド(とヴィンチ)だけど。なんだろう。なにやら、得体のしれない楽しさを演出してくれる感じが、似ているといえばそんな気もする。
どうなんだそれと思うところもあるけど、そう思わせるほどゲームを練った結果という気もする。要素多すぎで整理されていないところもあるだろうけど、それがおもしろいならいいじゃんという気もする。
いろいろあるけど、最近やった重めのゲームの中では一番好きなのだ。
ゲームマーケットの公式サイトに、しれっとそんな告知が。
へー。
3月ということで、秋と春のちょうど間くらいですね。
もちろん関西にもボードゲーム愛好家の方々はたくさんいて、その人たちが東京のゲームマーケットに出てこれてるとは限らないわけで。
関西での開催ということで、いつもの浅草とは違う人たちが集まるとおもしろいですねー。
あと思うのは、イベントが距離的に近くなると、ゲームを作ろうと思うための閾が少し下がるんではないか。いままで、もう少しでゲームを作りそうなくらいの創作意欲を抱えていた愛好家の人が、これをきっかけにサークル参加ということがありえたり、そういうことがあったりするんじゃないか。
というような期待をしてます。浅草であんまり見ないショップやサークルが出てくるとおもしろい。
蓋を開けてみたら東京と同じ人たちばっかりだったとかだったら、微妙かもしれないけど。
少し心配なのは、これで東京のほうの参加者が減らないかというあたり。東京のほうはこのさいだから、日本最大のお祭りとして、コミケみたいな際限なくでかいイベントという方向に進んでほしくもあったりする。参加者が地方ごとに分割して、関西勢がこなくなってしまったら少し寂しい。
とかはある。
ゲームマーケット大阪、おもしろそうなので参加したいと思ってるわけです。
いってきたのです。
1日目はドミニオン日本選手権予選、2日目はドミニオンの本戦と、世界の七不思議、アグリコラ、レース・フォー・ザ・ギャラクシー、スモールワールドの日本選手権が開かれてました。
わたしは、1日目はドミニオンの予選に参戦。勝ち残れば次の日というわけですが、ダメでした(笑)。
あれですね。やっぱり勝ってる人たちは、ものすごい練習と準備をしてきています。これはもう、間違いなくそういう努力の成果といえるでしょう。もちろん、運とかなんとかはありますが。なんかもう、紙一重の戦いに勝つかどうかというのをずっとやっています。
ドミニオンはすっかり、そういう競技になってます。スポーツとして、数百人規模の大会に耐えるゲームっていうのはやっぱり、ゲームとしてすごい力があるんだなあとか。
なんてことを感じつつ。
成績? 1位、3位、4位、1位(同率)とかそんな感じ。
2日目は世界の七不思議の大会に出てました。まあこれもダメでしたが(笑)。
こっちは、1位、2位、2位、6位、4位、6位とかだっけ。まあああいうゲームなので……というところもあるけど、ミスもしてないではないし。とりあえず失速がひどいので、体力ないんじゃないですかね。
アグリコラと世界の七不思議は当初の定員をオーバーしてたけど、開催側の配慮で全員参加できました。
ちなみに各ゲームの参加者数は、
まあそんな感じでした。