昨日のことですが、テーブルゲームフェスティバル2009にいってきました。
↑は売り場の風景。
前巻『ドミニオンレシピ』は、この時点ではおかげさまで売り切れてます。
それにしても殺風景な売り場ですねー。いいんですかねーこれ。
お買い上げいただいた方々には、大変ありがとうございました。
何人かのお客さまに「海辺編も待ってます」的なありがたい言葉をいただきまして、これはもうとてもうれしかったです。
書くかどうかはわかりませんが、少なくともなんらかのかたちで、これからもドミニオンには関わらなきゃなあと。
海辺あんまりやってないですが、これからやります。
上の写真にも写ってる配布ペーパーのPDF版を置いておきます↓。
陰謀のルールブックに紹介されている「推奨の王国カードの組みあわせ」の、ドミニオンレシピ流攻略です。ええもう、チラシまで文字だらけです(笑)。
前回ゲームマーケットではペーパーが全然足りなかったので、今回は多めに刷ったら刷りすぎたり。部屋に余ってます。イベント慣れしてない感が見え見えですねー。
ワーカープレイスメントついてはいろいろなゲームが出てるけど、じつのところ、それほどバリエーションがあるわけではない。ひとつの完成型というべきものがすでに登場していて、それを超えることができないからだ。
もちろん、ストーンエイジのことである。
いや、ストーンエイジがパイオニアではないし、唯一でもないだろう。ストーンエイジが気に入らなければ、アグリコラでもなんでもいい。
ああしたゲームを構成する要素を整理すると、どれも大差ないものになる。ストーンエイジが一番シンプルに、わかりやすくまとめられているから、ひきあいに出しやすいゲームだということだ。
デザイナーたちの苦悩が伝わってくるようだ。と思う。
ワーカープレイスメントに必要な要素を切り詰めていき、最低限どの要素を残せばゲームとして成立するか、そこにどれだけの要素を足せば「おもしろい」ゲームになるか、そうしたことを、考えれば考えるほどストーンエイジに近づいてしまう。のではないかと思う。
わたし自身もゲーム作ってみようかなとか、少し考えたり考えなかったりしていて。だから感じることなんだけど。まあわたしのような素人とプロは全然違うだろうとはいえ。
しかし、なにしろワーカープレスメントはおもしろい。そりゃあ作りたいだろう。
流行はまだ去っておらず、今年のエッセンでもいくつも登場したみたいだ。
エジツィアもそのひとつ。
エジツィアというのは、エジプトのことらしい。ナイル川の上流から船で、人足や資源を運び、畑を作ったりピラミッドを建造したりする。
最初に書いたとおり、ワーカープレイスメントだ。しかし、ふつうのワーカープレイスメントではない。
この「ナイル川の上流から」というのがポイントだ。上流から流れてくる船でワーカーを配置するから、つまり、ワーカーを配置する順番が決まっているんである。
ワーカープレイスメントがストーンエイジから脱却するために、とれる手段がもうこれしかない、という深読みをしている。
要素の種類を変えても、けっきょく既存のゲームと違うゲームにはならない。ワーカープレイスメントはそういう意味で、非常に「強い」システムだ。
差別化がはかれない。だからもう、ワーカーの配置方法自体に特徴を持たせるしかなかった。のではないかという気がする。
エジツィアのワーカープレイスメントは、上流から順に配置しなければならない。最後に置いたマスより下流にはどこにでも置けるけど、上流には配置できない。
これがとてもよくできている。おもしろい。
ワーカーは各プレイヤーに8個ずつ。これは増えも減りもしない。ストーンエイジやアグリコラのように「ワーカーを増やす」手段がないんである。
その代わり、はじめから持っている8個のワーカーはまず使いきれない。つねに一番近いマスを使っていれば使いきれるだろうが、それでは勝てないわけで。たいていは、何マスか飛ばして、欲しいマスを選んでいくことになる。そうすると、使いきる前に河口に到達してしまう。
ワーカーを使いきらないワーカープレイスメント。あるいは「配置する数を減らす代わりに自由度を得る」ことができるシステムということになるだろう。
このシステム、ほんとにすばらしいと思う。
これ、やっていることをよく分析すると、「アクションポイント制」に近いものととることもできる。
上流から河口までのマスの数が、1ラウンドに使えるアクションポイントだと思えばいい。
すぐ下のマスに配置することは、アクションポイントを1消費したと考えることができる。1マス飛ばして配置するなら、アクションポイント消費は2だ。
アクションポイントを多く消費するほど選択の自由度が上がるが、その代わり、実行できるアクションの回数は減る。というわけだ。
アクションポイント制ももちろん、おもしろいシステムなのだ。
あるいは、「マルチ・ダッチ・オークション」(※→) 的な部分もある。
エジツィアのワーカープレイスメントは、ワーカープレイスメントにそういうシステムをシームレスに組み合わせた、ハイブリッドととることもできるわけで。
しかも、じつにムダのないエレガントな方法だ。
と、個人的にはすばらしいと思っているのだけど。
難点は、ルールが複雑なことと言語依存が強いこと。カードを多用するから、翻訳ルールと首ったけにならなければプレイできない。
また、ひとつひとつのマスについてけっこう細かいルールがあったりもする。わたしがやったときも、ルールの解釈上の問題が何点か挙がっていた。
そのあたりは若干めんどうかもしれない。日本人が初プレイするときは、3時間くらいは見ておいたほうがいいと思う。
しかし、重いからといって飽きてしまうことはない。よくできたワーカープレイスメントはいつもそうだ。本当におもしろいゲームは、重くたってもう一度やりたくなる。
見てきた。
どこまで書くとネタバレかなあ。わたし自身がまったく情報入れずに見たので、あまり書きたくないと思ったりも。
まあ、ここを見てるような人は全員見る映画だろうからねー(ぉ。なにも書かないかねー。
映画終わったあと、エンドロールで誰一人席を立たないどころか、ひとことも口を開かない。さすがオタクどもはスペック高いぜ! と思ったけど、考えてみれば、予告編があることがわかってたからですね。
予告編終わった瞬間の館内のざわめきっぷりにはなんというか、みんななんかいいたくてしかたないんだなというか。これはじつはそういうイベントなんだなというか。みんなマクロス好きなんだなーと思った。
できました。ドミニオン:海辺と同時に届いちゃったあたりは複雑ですけれど。
もう来週になってしまいましたが、テーブルゲームフェスティバル2009で売ります。
サークル名「遊星からのフリーキック」で登録してます。なんかパンフも公開されてますねー。
前回のゲームマーケットとその後のお問い合わせのおかげで、少し自信がつきました。なので前回と同じ部数刷ってます(増やしちゃいない(笑))。
前作『ドミニオンレシピ』もまだ少しあるので、それも並べますよ。
表紙は前回と同じ英-Ran氏です。このキャラクターが誰なのかは不明ですが、なんかそれっぽいからOK。
今回は、中田吉法氏とmasam氏に寄稿をもらったりもしてます。わたしひとりで書くよりも多面的な内容になったやもしれません。
結果、前回よりページ数が増えたり、しかも2段組にしてつめこんだりしてますが(笑)。
値段はまだ決めてませんが、どうすっかな。
こないだ届いたメビウス便に入ってたゲームは、『アルビオン』『エジツィア』『カードカソンヌ』の3つ。まだ未プレイながら、ルールは読んだという段階なんだけど。
いまさら、カルカソンヌのバリアントに期待したりはしないものの(例によって、それなりだろうとは思うけど)、アルビオンとエジツィアには期待がふくらんでいる。
これ、なんでだろう。やってみなければ本当のところはわからないんだけど、おもしろそうと思うゲームがあったり、現にそう思ったゲームの打率は高かったりする。
エジツィアのほうはまあ、わかりやすい。ワーカープレイスメント好きがワーカープレイスメントを見つけたというだけのこと(笑)。
余談だけど、ワーカープレイスメント好きにとって、ワーカープレイスメントであるかどうかというのは大きな問題だ。しかし多くの場合、それはパッケージからじゃわからない。ルールを1ページ読んでもわからない。ルールを読み進めて「手番の流れ」までこなければわからないんである。
ルールブックに「ワーカープレイスメント」という言葉が出てくるわけでもない。これ、なんとかならないものかなあ。まあ新作じゃなければ、ウェブでレビュー捜せばいいのか。
エジツィアについてはまあ、そういうことだ。
しかしアルビオンは? どうしておもしろそうと思ったんだろう。あまり、やったことがあるタイプのゲームではないわけなのだが。
エッセンのあとだからという補正はもちろんあるし、じっさいこの季節のゲームは、ボードの鮮やかさからして違うし。というところもあるわけだけど。
(デザイナーは、自信のあるゲームほどコンポーネントに凝ることができる。エッセン直後というこのタイミングに、見た目がいいゲームが集中するのはまあ当然のことなんである)
とりあえず、読みながらわたしが考えてたとおぼしきことは。なんか建てると生産が拡大しそうなところとか? かなあ。あと、いくつかの戦略が読みとれるところとか。
そのあたりが、わたしの好みに合っている気がしたのかなあ。
これはごく個人的なことで、たぶんわたしの経験がそういう関数を作っちゃってるんだろうけど。だから、他の人にも通用するとは限らない。
というか、エジツィアは90分、アルビオンは75分と書いてあるゲームなので。むしろ一般的には敬遠されてしまうかもしれないと思うわけだが。
なので普遍的なのかどうかはともかく。わたしにとっては、生産が拡大して、戦略が複数あればおもしろそうなのかもしれない。
わたしに近いボドゲ評価関数を持っている人はきっと他にもいると思う。その人たちに、これを一発で伝える手段はなにかないのかなあ。ルールブック全部読まなきゃわからないんじゃ効率悪いなあ。
と、そこまで考えて、ふと気づいた。ドイツのゲームではそれは、「地名がついた歴史テーマのゲーム」なんですかね。